サッカー界において、最も偉大なクラブの一つであるFCバルセロナ。
彼らが拠点としているカタルーニャ地方はフランコ独裁政権の時代に厳しい管理下に置かれ、民衆たちはサッカーを「抑圧された民族性を解放する場」であり「心の拠り所」とした。
その歴史的な背景がバルセロナというクラブをより特別なものにしており、その心揺さぶられるストーリーの上に、見る者を魅了する数多の伝説的なスターが生まれている。
今回は、そんなバルセロナに所属した“伝説的な左利き”の選手をご紹介しよう。
リヴァウド
バルセロナでの成績:157試合86得点(1997-2002)
サッカー史を彩るスーパープレイの数々で観客を酔わし続けた、ブラジル史上に残るファンタジスタ。
バルセロナ時代の1999年に世界最優秀選手と欧州最優秀選手(バロンドール)を受賞し、2002年W杯ではロナウド、ロナウウジーニョと共に“3R”を形成して、母国に5度目となる世界王者の栄冠をもたらした。
彼をクラブの伝説としたのは2000-01シーズンの最終節・バレンシア戦だろう。勝利したチームがUEFAチャンピオンズリーグへの出場権を獲得できる一戦でリヴァウドはハットトリックを達成。勝利を決定付けた3点目は今なお語り継がれるオーバーヘッドからだった。