新型コロナウイルスの影響で中断されていたリーグ戦を再開させた欧州各リーグはシーズン佳境を迎えている。

そうしたなか、ルーマニアの名門ディナモ・ブカレストが危機に見舞われている。18度のリーグ優勝を誇るディナモだが、今季も低迷。

1部残留をかけた下位8チームによるプレーオフを戦っているのだが、現時点で2部降格圏に沈んでいる。先日のヴィートルル戦ではこんな一撃によって沈められてしまった。

選手たちはガックリと肩を落とす…。

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そうしたなか、ディナモは3選手の新型コロナ感染が判明したと発表。これで、クラブ内の感染者は10人に達した。

『Gazeta Sporturilor』によれば、ディナモはリーグの中断を求めているものの、そうなる気配はないという。

FCボトシャニのオーナーは「プレーする選手がいないなら、3-0の不戦敗にすべき。問題は感染数が爆発していることだが、リーグを引き延ばすことはできない。もしリーグを閉幕させられないなら、全員にとって惨事になる。我々は放映権料を失う」として中断に真っ向から反対。

ルーマニアはこれまでに35,000人以上が新型コロナに感染し、1988人が亡くなっている。

ディナモで感染が確認されたのは17歳~30歳までの選手。就任したばかりのゲオルゲ・ムルテスク監督は途方に暮れているようだ。

ゲオルゲ・ムルテスク(ディナモ・ブカレスト監督)

「私は大丈夫だが、非常に難しい。何ができるのかを1日中考えている。

最大の問題はGKだ。解決するためにどうするべきか分からない。

これほど多くの選手がいないなかで降格から救うにはそうしたらいいのか。お先真っ暗だ。

(新しい)選手を連れてくることはできない。来季に向けた移籍市場はオープンしたが、今季のものではない。

もしそれが可能なら、解決策があったのだが。フリーの選手でも獲得できないのは分かっている。

監督としてこれほど厳しい状況は経験したことがない。こうなることが分かっていたら、私はここに来ることに同意しなかっただろう。

こんな状況にあるチームはない。抵抗することのできない状況だ。選手たちをとてつもないリスクにさらすことはできない」

ディナモは守護神だったイタリア人GKリッカルド・ピッシテッリが契約切れで退団。19歳の第3GKはコロナに感染しており、起用できるGKがカタリン・ストラトンだけしかいない。

残り5試合で奇跡の残留はなるだろうか。

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