DAZNは、LGBTQ+などのセクシュアル・マイノリティに関する情報発信やホスピタリティ施設の設置、多様性に関するイベントやコンテンツの提供を行う「プライドハウス東京」の2022年度ダイヤモンド・パートナー契約を結んだことを4日に発表した。
「プライドハウス」とは、性のあり方で取り残されることなく、平等に、健やかに生きられる社会づくりに貢献し、さまざまな分断を超えるための希望と経験を創出するプロジェクト。
2010年のバンクーバー冬季オリンピック・パラリンピック競技大会の際、閉鎖的かつ保守的なスポーツ界へ向けて、地元NPO法人が立ち上げたホスピタリティ施設が始まり。その後も、大型国際スポーツ大会の開催に合わせて、世界各地で「プライドハウス」の設立、運営が行われてきた。
そして、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催を前に、2018年にセクターを超えた団体、個人、企業とともに「プライドハウス東京」コンソーシアムを結成。2019年に日本でラグビーワールドカップが開催された際には、「プライドハウス東京2019」を東京・原宿にオープンさせ、さまざまな企画の実施や情報発信をした。
翌年には東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に合わせて「プライドハウス東京2020」をオープンさせる予定だったが、コロナ禍の影響で大会の延期などがあり、計画も見直されることになったという。
一方で、コロナ禍でこそ、性的指向・性自認に気兼ねすることなく、安心して繋がりをもてる場所が不可欠という調査結果を踏まえ、2020年10月に日本初となる常設の大型総合LGBTQセンターの「プライドハウス東京レガシー」を東京・新宿区にオープンさせている。
DAZNは、「DEI」(Diversity<多様性>、Equity<公平性>、Inclusion <包括性>)への取り組みを展開する中、LGBTQ+コミュニティへのサポートも積極的に行っています。昨年6月にはプライドマンスと称し、6月の1か月間、DAZNのSNSアカウントのDAZNロゴをレインボーカラーにし、メッセージ発信を行った。
今回、スポーツを通じてLGBTQ+コミュニティへの更なるサポートを実現させるため、「プライドハウス東京」とパートナーシップを組み、スポーツ界でもすべての人が安心・安全に真のありのままの姿でいられるような環境を実現するため、様々な活動を行っていく予定だという。
■プライドハウス東京 代表 松中 権氏 コメント
「プライドハウス東京は、東京2020大会を契機に、スポーツ界において、LGBTQ+に関する対話を増やす活動を重ねてきました。また、性別、性的指向、性自認、性別表現を理由とする、如何なる差別や偏見を取り除き、LGBTQ+インクルーシブなスポーツ界と社会を目指して活動しています。スポーツ界は、LGBTQ+当事者にとって最後のフロンティアと言われています。誰もが安心・安全に自分らしくいられる場にしていくために、セクターをこえて取り組むべきことが沢山あります。この度、メディア関連企業として、初めて、DAZN Japan Investment様にダイヤモンド・パートナーとしてプライドハウス東京にご参画いただけたこと、大変嬉しく思います。多くの人に情報を届けられるメディアの力は、スポーツ界や社会に根付くLGBTQ+当事者への差別や偏見をなくしていくきっかけをつくり、対話を生み出してくれます。また、誰も排除されることなく、次の世代へとつなぐ仕組みづくりを後押ししてくれると信じています。グローバル企業であるDAZN様にご協力いただき、新しい未来に向けて協働できることに、メンバー一同、心からわくわくしています。ぜひ、よろしくお願いします」
■DAZN Japan Investment バイスプレジデントCommunications&PR 松岡 けい氏 コメント
「DAZNは、DEI(ダイバーシティ<多様性>、エクイティ<平等性>、インクルージョン<包括性>)推進に関して2020年より本格的に社内外での活動をしており、スポーツを通じてだれもが安心で安全に真の姿でいられるような世の中を目指しています。プライドハウス東京が掲げる、「ともに支える、ともに学ぶ、ともに動く」という価値は、DAZNが目指す価値でもあり、今回のパートナーシップは私たちのDEIを推進する活動の中で大きな一歩となります。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会において、200人以上のLGBTQ+のアスリートが出場しました。しかし、その中に日本人選手はゼロであったと伺いました。この数字に驚愕し、様々な背景を想像しました。多様な競技のライブ配信を行うスポーツメディアとして、少しでもLGBTQ+コミュニティのアスリートが本来の真の姿で活躍できる世の中になるような取り組みをこのパートナーシップで実現していきたいと思います」
活動の第1弾として、3月8日(火)の国際女性デーに「プライドハウス東京」が主催する、「女性らしさから、ありのままの自分へ」プロジェクトのオンラインローンチイベントにDAZN Japan Vice President Communications&PR松岡けい氏がパネリストとして参加。
このプロジェクトは、「プライドハウス東京」が一般社団法人S.C.P. Japanと協働して、公益社団法人日本女性プロサッカーリーグ(WEリーグ)及び、公益財団法人日本サッカー協会(JFA)協力のもと、性別では定義することのできない自分らしさを発信するもので、パネルでは「ありのままの自分を表現すること」「ありのままの自分でいるための選択とそのためのスポーツ界や社会における課題」について、トークセッションを行う予定とのことだ。