稀代のワルとして知られるジョーイ・バートンが監督として率いている英3部のブリストル・ローヴァーズ。
4部からの昇格の立役者のひとりだったニック・アンダートンは今季1試合もプレーしていない。
26歳の彼は昨年7月に骨肉腫と診断され、大腿骨の手術を余儀なくされたのだ。
バートン監督は、アンダートンは1年ほど歩行できないだろうと語り、資金集めのために今年のロンドン・マラソンを走ると約束。
そのアンダートンは昨年10月に手術を受けたが、12月の細胞検査でより侵攻性の強いガンであることが判明した。そのため、現在は化学療法を受けており、髪も剃っている。
Thank you for the messages of support from every single person, the strength they’ve given my family can’t be described. It’s been one hell of a year to say the least. Staying positive and taking each day as it comes💪 got to try and keep the mind healthy🧠 pic.twitter.com/15exNClpNT
— Nick Anderton (@nickanderton_) December 21, 2022
そうしたなか、ローヴァーズはこのような声明を出した。
「選手とスタッフはニックを応援するために髪の毛を剃る。
骨肉腫と闘病している昇格のヒーローである彼を支援するため、1月16日に頭を剃りあげる。
キャプテンであるポール・クーツはこう話している。
『僕らはずっと一丸となってニックをサポートしてきた。ほんの一瞬で彼の世界は引っくり返ってしまった。
これは彼の症状に関する認知を高め、彼と若い家族のために資金を募るもうひとつの方法だ。
僕らのなかには抜け毛が少ない人もいるけれど、ニックは髪がすっかり無くなったチームメイトや監督に会うのを楽しみにしてるはずさ!』」
選手たちはアンダートンの背番号と同じ16日に髪を剃る。カットするのは、地元の宿敵チームであるブリストル・シティを応援する美容院。その理由は、街が一丸となってサポートを提供していることを証明するためだそう。
ちなみに、壮絶な生い立ちから成り上がったバートンは、現役時代にアカデミー選手の瞼に煙草を押し付け、争いを仲裁にしようとしたチームメイトを骨折させ、練習中に味方選手の顔面をブン殴ったりと悪行を繰り返した人物。
また、妻の頭を蹴ったDV疑惑で現在も係争中だが、自分の選手のために一肌脱ぐ覚悟のようだ。