Jリーグ30周年記念でいくつものダービーマッチが開催された今週末。

ユアテックスタジアム仙台では明治安田生命J2リーグ第15節でベガルタ仙台とモンテディオ山形が激突した。

「みちのくダービー」の名で親しまれている一戦は、32分に氣田亮真のゴールで仙台が先制。しかし85分に山形の藤本佳希が同点弾を決め、そのまま1-1で終了のホイッスルを迎えるかと思われた。

そうしたなか、後半アディショナルタイムも5分が過ぎたところで、劇的な決勝点が生まれる。

仙台のエヴェルトンが右サイドにボールを送り、真瀬拓海がドリブル突破。最後は足を伸ばして懸命にラストパスを出すと、中島元彦が完璧なワンタッチコントロールから素早く左足を振り抜いた。

相手選手4人が寄せるなかコンパクトに放たれたシュートは、美しい軌道を描いて左サイドネットへ。その瞬間、ユアテックスタジアムは歓喜で爆発。一方の山形は実に5人の選手がピッチに崩れ落ちた。それだけの“価値”があるゴールだった。

中島はゴールシーンについて試合後、「その前に決定機を外してしまったので、自分の気持ち的にはちょっと『やばい』とずっと思っていたので、そこに真瀬(拓海)が3人くらいを抜いてチャンスを作ってくれたので、『これは決めなければあかん』と時間が止まっている感じだったので、コースに蹴りこんだら、入ってくれたので良かったと思います」と振り返っている。

昨オフに素早い動きで補強を行い、昇格争いが期待されながらここまで5勝5分5敗で12位のベガルタ仙台。ただ、ホームでは前々節のブラウブリッツ秋田でも菅田真啓の劇的弾で追いつくなどここ4試合2勝2分と負けなしだ。

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アウェイ2連戦となる、17日(水)のロアッソ熊本戦、21日(土)の大宮アルディージャ戦でさらに勢いに乗っていけるか注目したい。

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