日本人選手が数多く所属しているベルギーリーグのレギュラーシーズン最終節で起こった「無気力試合」に、厳しい処分が下ったようだ。

異例の事態となったのは3月17日に行なわれたウェステルロー対ヘンクの試合。

ベルギーリーグはレギュラーシーズンに加えてプレーオフが行なわれるルールとなっており、1位~6位が優勝とチャンピオンズリーグ出場権を争う上位リーグへ、7位~12位がヨーロッパリーグ出場権争いの下位リーグへ、そして13位~16位が残留リーグへ進む。

ヘンクはこの段階で6位以上に入るために勝点1以上が必要で、ウェステルローは勝点1以上で残留リーグを避けることができた。

試合はウェステルローが先制したが、退場者を出したヘンクが86分に同点ゴールを奪い、1-1のスコアに。

どちらも必要な勝点1を獲得できる状況になったことから、それからはお互いにボールを回すだけの「無気力試合」を行ったのだ。そして試合終了のホイッスルが鳴る前に両チームの選手が握手をするという場面もあった。

現場としては必要なノルマを達成したことになったが、ベルギーの連邦検察庁も八百長の疑いがあるとして捜査を開始する事態に。

ウェステルローは数日後にリック・デミル監督を解任。ヘンクのブランケン監督、そして両クラブのキャプテンには2試合の出場停止が言い渡された。

『Sporza』によれば、さらに当時ピッチに立っていた両者の選手21名全員に1000ユーロ(およそ16万円)の罰金が言い渡されたとのこと。

また、ウェステルローのニコラス・マドセンとヘンクのジョリス・カイェンベに関しては露骨にシュートを打たなかったとして2試合の出場停止とより高額な罰金が言い渡されているそう。

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ベルギー連邦検察庁は「スポーツマンシップの欠如の一端は全選手に責任があり、止められるのは監督だけだったが、それは起こることがなかった」と声明を発表しているという。

なお、ベルギーリーグのプレーオフは今週末から再開される予定で、ヘンクはユニオン・サン=ジロワーズと、ウェステルローはシント=トロイデンと対戦する。

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