11月に行われた日本代表とのW杯アジア最終予選に0-4で敗れたインドネシア。そのインドネシア代表は近年、多くの帰化選手でチーム強化を図ってきた。

そうしたなか、『AFP Indonesia』は「日本代表の上田彩世がインドネシア国籍を取得し、インドネシア代表に加入したと主張する動画はフェイクだ」と伝えている。

「インドネシアは、W杯予選で多くの帰化選手を起用している。しかし、日本の上田がインドネシア国籍を取得し、チームに加入したと主張する動画はフェイクだ。

上田はインドネシア代表として出場する資格がない。出回っている動画は編集され、誤った字幕が追加されている。

『日本人選手が(インドネシア)代表チームに加入』と、2024年11月27日に投稿されたTikTok動画のキャプションには書かれている。

110万回以上視聴されているこの動画は、日本人ストライカーの上田インタビューから始まる。

動画内の翻訳文では、上田は『今日、日本を離れます。日本に捨てられたからです。だから、インドネシア代表に加入します』と語っているとされている。また、動画ではナレーターが『日本代表の主力ストライカーの上田が、長く憶測の飛び交った帰化手続きを経て、インドネシア帰化を正式に発表した』とも語っている。同様の投稿はTikTokやSnackVideoでも共有された。

インドネシアがサウジアラビアを2-0で破り、W杯出場の望みをつないだ後、この動画は話題になった。

インドネシアは1938年以来初めてW杯に復帰することを目指しており、韓国人のシン・テヨン監督はオランダ生まれの選手で構成されたチームを率いている。他の多くの国も帰化を進めているが、インドネシアは非常に積極的に行ってきた。オランダ生まれの選手が10人と大半を占めている。

しかし、上田がインドネシア代表に加わるという主張について、インドネシアサッカー協会の執行委員会幹部は、こう否定した。

「インドネシアのサッカーについては誤った情報がたくさんある。これも一つの例だ。間違っている。そんなものはない」

上田が語る動画に誤った翻訳がつけられ、日本からインドネシアに帰化したというフェイクニュースが一部で流布されたようだ。

帰化して日本代表になった7名

その上田は日本代表として2022年W杯に出場しており、FIFAの規定上も代表鞍替えは不可能。また、インドネシアにもルーツはないはずだが、堂安律同様に名前の綴り的に東南アジア系だと思われることがあるようだ。

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