レアル・マドリードのFWキリアン・エムバペが、ラ・リーガ第31節ジローナ戦の88分にペナルティエリア内でジローナDFヴィトール・レイスの肘打ちを受け、額から出血した。しかし、その負傷映像はTV中継で一切放映されず、試合後にSNSへ拡散した写真で初めて傷の深刻さが発覚した。ノーファウル判定・VARスルー・映像非公開という「三重の炎上」が重なり、スペインの主要メディアは「スキャンダルだ」と強く批判している。
「放映禁止の指示はなかった」—ラ・リーガが釈明
スペイン紙『AS』が伝えたところでは、ラ・リーガの担当者は映像を隠す指示は一切なかったと明確に否定し、「適切なカメラアングルが確保できていれば放映に問題はなかった」と説明した。リーグ側は問題のシーン(89分13秒)について、医療スタッフが処置に当たった際、レアル・マドリードのチームドクターの腕がカメラを遮り、エムバペの顔の傷が映せなかったと技術的な理由を挙げた。また、肘打ち自体は8つの異なるアングルの映像で放映しており、意図的に過小評価しようとした事実はないと強調した。一方、ラ・リーガの放映規定には出血や負傷映像を禁じる条項は存在せず、ピッチへの乱入者などに適用される制限とは明確に異なるとも付け加えた。
VARも「出血を把握していなかった」
スペインのテレビ番組『El Chiringuito TV』によれば、VARの審判団はレビュー中にエムバペが出血していることを把握しておらず、試合後にSNS上の映像で初めて事態を知ったとされる。スタジアムには24台のカメラが設置されていたにもかかわらず、出血を明確に捉えたものは1台のみで、しかもその映像も不鮮明だったという。審判問題の専門家イトゥラルデ・ゴンサレス氏は、この肘打ちはPKに値する行為だったとの見解を示した。『El Chiringuito TV』のジャンフェ・サンス記者がXに投稿したところによると、審判委員会(CTA)はこの件を月曜に開かれる定例会議で審議し、「PKであり、VARが介入すべきではなかった」との結論が出る可能性があるとの見方を示した。
