FIFAワールドカップ2026の開幕まで6週間を切ったなか、FCザンクトパウリとオーストラリア代表で主将を務めるジャクソン・アーバインが、FIFAがトランプ大統領に授与した「FIFA平和賞」を公然と批判した。アーバインはロイター通信の取材に応じ、この授与がFIFAの人権憲章と真っ向から矛盾していると断言した。W杯開幕を前に、人権団体や活動家からも広く批判を受けている。

授与の翌月、米国がベネズエラとイランを攻撃

『ロイター通信』によると、FIFAは2025年12月5日のW杯組み合わせ抽選会において、ジャンニ・インファンティーノ会長が新設したFIFA平和賞の初代受賞者としてトランプ大統領を選んだ。授与の理由は「世界の平和と結束の促進」だったが、その翌月に米国はベネズエラへの軍事攻撃を開始し、2月28日にはイスラエルとの共同作戦によるイランへの空爆も行っている。アーバインは「トランプ大統領への平和賞授与は、FIFAが人権憲章で掲げる理念とも、サッカーを世界の良き力にしようという姿勢とも矛盾している」と述べた。A代表80キャップを持つアーバインは、2022年W杯前にもカタールの人権問題への抗議声明を主導した経歴がある。

ホワイトハウスが即反論、ノルウェー協会は賞の廃止を要求

これに対しホワイトハウスのデイビス・イングル報道官は声明を発表し、「FIFA初の平和賞にトランプ大統領以上に値する人物は世界に存在しない」と反論した。同声明ではトランプ氏の「力による平和」外交政策が1年以内に8つの戦争を終結させたとも主張している。一方、ノルウェーサッカー連盟のリーセ・クラヴネス会長は「平和賞は廃止すべきだ。FIFAの使命ではなく、そのような判断はノーベル委員会のような独立機関に委ねるべきだ」と述べ、賞の廃止をFIFAに求めた。

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