FIFAワールドカップ2026では、一発退場をめぐる度重なる物議が大会を揺るがしている。前半終了間際に先制点を挙げながら64分に一発退場となったアメリカ代表FWフォラリン・バログンは、トランプ大統領の介入により出場停止処分の執行が異例の形で見送られた。しかしアメリカ代表は次戦で大敗しW杯を去っている。一方、同様の反則で一発退場となったイングランド代表DFジャレル・クアンサーには"救い"はなく、2試合の出場停止がそのまま科された。さらに準々決勝ではスイス代表FWブレル・エンボロが、VARの"カードの人違い"制度によって一転"シミュレーション"と認定され、前代未聞の退場処分でピッチを去っている。

「衝撃」ベルギーが猛反発

米メディア『ESPN』によると、バログンは7月1日のボスニア・ヘルツェゴビナ戦(ラウンド16)で相手選手の足を踏みつけたとしてVARの介入により一発退場となり、アメリカは10人で戦い2-0で勝利した。本来なら次戦・ベルギー戦への出場は不可能だったが、英語メディア『アルジャジーラ』によると、トランプ大統領がFIFAに介入したことで事態が一変。FIFA懲罰委員会は懲罰規程第27条を根拠に、出場停止の執行を1年間の"執行猶予"とする異例の裁定を下し、バログンはベルギー戦に先発した。

しかしアメリカは1-4で大敗しW杯から姿を消し、米メディア『ABCニュース』によると、ベルギーサッカー協会は「衝撃を受けている」との声明を発表、UEFAも「前例がなく、不可解で正当化できない」と強く非難したという。

"人違い"による訂正に泣いたスイス

準々決勝のアルゼンチン対スイスでは、新たな火種が生まれた。『アルジャジーラ』によると、当初はエンボロへの反則としてアルゼンチン代表MFレアンドロ・パレデスにイエローカードが出されたが、VARの"カードの人違い"制度によって映像が検証された結果、実際にはエンボロが接触前に自ら倒れ込む"シミュレーション"だったと判定が覆った。イエローはパレデスからエンボロへ付け替えられ、この日2枚目のイエローとなったエンボロは一発退場となった。スイスは10人のまま延長の末1-3で敗れ、ムラト・ヤキン監督は「危険なファウルではなかった」と判定への不満を口にしたという。

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