国際サッカー連盟(FIFA)が、FIFAワールドカップの運営権などを担う新会社を設立し、株式の一部を民間投資家に売却する計画を撤回した。ジャンニ・インファンティノ会長主導の構想に対し、欧州サッカー連盟(UEFA)がW杯不参加を示唆して反発したためだ。評価額200億ドル(約3兆2000億円)の巨大計画をめぐり、FIFAは計画撤回に追い込まれた。だがUEFAは撤回後もボイコット方針を維持しており、サッカー界を二分する対立はなお続いている。

UEFAが55協会一致でボイコットを決議した

米メディア『CBS Sports』によると、UEFAは加盟55協会が一致してFIFA主催大会をボイコットする方針を決議した。同メディアが伝えた声明で、UEFAはW杯を投資商品として扱うことはできないとして、「W杯は売り物ではない」と述べた。

また、英紙『The Times』などは、新会社「FIFAフォワード・エンタープライズ(FFE)」が最大42億ドル(約6,700億円)の資金調達を目指していたと報じた。加盟協会への援助拡大を掲げる一方で、投資家の利益を優先して大会形式が変更される懸念があった。

撤回後もUEFAがボイコット継続を表明した

画像: 撤回後もUEFAがボイコット継続を表明した

今回の計画を巡っては、FIFA内部からも反発が上がった。英放送局『BBC』の報道によれば、FIFA会長上級顧問のカルロス・コルデイロ氏が「W杯の株式売却を見過ごせない」として辞任。また、FIFAのケビン・ラモールCOO(最高執行責任者)も、会長が独断で計画を進めたと主張し、解任を辞さない構えで不快感を示している。

『AFP通信』はこれをインファンティノ会長の「屈辱的な敗北」と表現している。UEFAは8月6日、「撤回は条件の一つに過ぎない」として、同様の計画を二度と行わない保証がない限りボイコットを続けると表明した。FIFAは同5日、インファンティノ会長への全面支持を表明する一方、計画の進め方については謝罪している。

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