セントルイス・カージナルスの新人投手ハンセル・リンコンが現地時間9月4日、メジャー初登板で帽子のかぶり方をめぐって指摘を受けた。コロラド・ロッキーズとの3連戦初戦の6回裏、球審から帽子の傾きを直すよう求められ、抗議したオリバー・マーモル監督が退場処分を受けている。翌5日、米コロラド州デンバーでの一戦では両軍の選手やコーチ、さらにファンまでが帽子を斜めにかぶって試合に臨んだ。そしてこの日、退場処分を宣告した球審自身もリンコンのもとへ歩み寄っていた。
球審が持ち出した暗黙のルール
『MLB.com』によると、球審を務めたダグ・エディングスは試合後、リンコンが規則に違反していたわけではないと認めたという。それでも帽子を直すよう求めた根拠として挙げたのが、ユニフォームの着用に関する「暗黙のルール」だった。球審は捕手のレオナルド・ベルナルを通じて注意し、リンコンは帽子をまっすぐに直して最初の打者を打ち取ったが、続く打者に三塁打と暴投を許して1点を失うと、さらにランニングホームランと単打を浴び、1死のまま降板した。
マーモル監督は次のジャスティン・ブルールへの投手交代後も球審への抗議を続け、ブルールにピッチクロック違反が科された上、今季4度目の退場処分となった。試合後には「ドントレル・ウィリス、CC・サバシア、ペドロ・ストロップ……もっと傾けてかぶっていた選手はいくらでもいる」と指摘し、球審の対応を批判した。
両軍が帽子を傾け新人を支持

翌日の試合で周囲が帽子を斜めにかぶっているのを見たリンコンは、「大きな支えを感じた」と語った。マーモル監督も「本当に結束の固い集団だ」と述べ、何が起きていても互いに支え合うチームだと評している。エディングスは5日、ブルペンへ向かうリンコンを1回表の途中に呼び止め、通訳を介さずに謝罪の言葉をかけたと同メディアは伝えた。リンコンは、「いくつかの単語しか理解できなかったが、前夜の出来事について謝ってくれたように見えた」と振り返っている。
