サッカーのセルビアリーグ屈指のビッグマッチ「ベオグラード・ダービー」(9月6日)で、スタンドに掲げられた巨大なコレオグラフィーが世界中で物議を醸している。名門FKツルヴェナ・ズヴェズダ(レッドスター・ベオグラード)のファンが称えたのは、かつての戦争における首謀者だったからだ。

掲げられたのは服役中に死亡した軍人

9月6日に行われたベオグラード・ダービーで、試合前にツルヴェナ・ズヴェズダのサポーターが元軍司令官の顔写真をモチーフにしたコレオグラフィーを掲示した。描かれたのは、8月に国連拘留施設で服役中に死亡したラトコ・ムラディッチだった。

韓国メディア『OSEN』によると、ムラディッチは1990年代の旧ユーゴスラビア紛争時にボスニア系セルビア人軍を率いて、非セルビア系住民の組織的な虐殺を指揮した人物とされている。約8,000人の命が奪われた虐殺や、1万人以上が犠牲となったサラエボ包囲戦の責任を問われ、2017年に戦争犯罪などにより終身刑を宣告された。有罪判決を受けながらも一部では英雄視され、サポーターはUEFAヨーロッパリーグ・プレーオフでも追悼の横断幕を掲示していた。

ツルヴェナ・ズヴェズダ公式にも批判殺到

画像: ツルヴェナ・ズヴェズダ公式にも批判殺到

試合前に両チームによる黙祷が行われ、クラブ公式SNSアカウントは敬礼の絵文字を添えてその様子を動画で公開。これに対し、紛争で被害を受けた側のボスニア・ヘルツェゴビナ代表の公式アカウントが怒りを露わにするなど、波紋が広がった。UEFAはサポーターのこうした行為に対し、今季だけで同クラブに9万ユーロ(約1600万円)の罰金を科していたが、抑止効果はなく再び追悼劇が繰り返された。

クラブがX(旧Twitter)に投稿したムラディッチを連想させる軍服の帽子の画像に対しては「レッドスターは戦争犯罪者を賛美し続けている」「制裁を期待する」といった批判がある一方、敬礼の絵文字の返信など、賛否が寄せられている。

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