メキシコ・イダルゴ州のルチャ・リブレ(プロレス)の興行で、75歳の審判ヘラルド・ヘルマン・ピネダがリング上で倒れ、死亡した。事故は現地時間10月6日夜から7日未明にかけて起きたとされる。倒れた審判を前に観客や関係者がすぐには動かなかったのは、目の前の光景を試合の演出だと受け止めたためだと、韓国紙『マネートゥデイ』が伝えている。

禁じ技を受けて動かなくなった75歳の審判

同紙によると、ピネダ審判はエル・イホ・デ・フィッシュマンとマスカラ・サグラダNGの試合中、イホ・デ・フィッシュマンから業界で厳しく禁じられているパイルドライバーを掛けられたという。観客の一人は、試合に敗れた選手が審判と口論になり、その流れで技が出たとしながらも、プロレスにはよくある演出だと思っていたと語っている。

ピネダ審判は数分間動かず、現地メディアによると、関係者も痛がる演技だと誤解して対応が遅れたとされる。その後、選手たちが異変に気づいて試合を止め、救急隊を呼んだが、ピネダ審判は現場で死亡した。同紙は、会場に救急車や必要な医療スタッフが配置されていなかったという指摘も伝えている。

過失致死の疑いで拘束も、遺族との合意で釈放——死因は未確定

イホ・デ・フィッシュマンは過失致死の疑いで拘束されたが、遺族との間で賠償の合意が成立し、10月9日に釈放された。メキシコメディア『Publimetro』によると、賠償額は58万6,000ペソ(約540万円)で、選手側の弁護人は合意によって法的な状況は解決したと説明した。

同メディアは、記者のアントニオ・ニエト氏が10月13日に明かした検視の結果として、死因は頭部外傷で、脳浮腫とくも膜下出血を伴っていたと伝えている。興行の主催団体は、遺族への哀悼と捜査への協力を表明している。

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