FIFAワールドカップ2026におけるアメリカ代表FWフォラリン・バログンの出場停止保留に対し、UEFAが異例の抗議声明を発表した。UEFAは7月6日(現地時間)に公表した声明で、前日にくだされた決定について「レッドラインを越えた」と断じた。声明は、レッドカードによる1試合の出場停止は解釈の余地がない規則であり、大会の途中で例外を設けるべきではないと主張している。UEFAは今回の判断について「前例がなく、理解も正当化もできない」と強い不信感を示した。
UEFAが声明で明かした"3つの懸念"とは
UEFAの声明は、レッドカード提示後の1試合の自動的な出場停止について「裁量の余地がある選択肢ではなく、権限ある機関の裁定を必要としない」と明記している。声明はさらに、この規定が同一の状況にあった他の選手たちが大会中に規律通り出場停止を消化してきた原則だと説明し、途中で例外を設けることはできないとの立場を示した。
UEFAは、「規則をその番人であるはずの機関が守れなくなれば、競技の根幹が揺らぎ、大会の信頼性が損なわれる」と警告している。声明はまた、今回の決定が大会中の同様のケースにも同じ扱いを求める前例となり、大会運営に不利益をもたらすと結んでいる。
バログンの退場処分はどう変えられたのか
FIFAは7月5日、懲戒規定第27条の適用によりバログンの出場停止の執行を1年間の執行猶予として保留すると発表した。バログンはラウンド32のボスニア・ヘルツェゴビナ戦で、相手選手タリク・ムハレモビッチへの反則により退場となっている。
米メディア『ESPN』によると、同条項による処分軽減は今回が初めてではなく、ポルトガルのクリスティアーノ・ロナウドも昨年11月に肘打ちで退場した際、3試合停止が1試合に軽減された経緯がある。同メディアによると、ベルギーサッカー協会(RBFA)は声明で「FIFAがアメリカ代表バログンの出場資格を認めた決定に驚愕している」とし、あらゆる法的手段を検討していると表明している。

