新たな環境でプロ野球選手として飛躍を
ライオンズ移籍2年目を迎えた仲田。開幕前に支配下入りを果たした移籍1年目は、ケガにも見舞われ一軍での試合出場は60となった。これについて本人は「途中出場が多くなった中で、バッティングの面でもう少しアピールできたと思うので、悔しいシーズンになりました」と振り返る。
アマチュア時代には、鋭いスイングが武器のスイッチヒッターとして注目を集め、2021年のドラフト会議で福岡ソフトバンクホークスから育成14位で指名を受けプロ入り。プロ3年目には守備登録を外野手から内野手に変更し、開幕前には支配下入りを果たして、開幕一軍にも名を連ねていた。しかし、ケガの影響もあり一軍での出場は24試合にとどまり、オフには再び育成での契約を打診されることに。しかし仲田は、それを拒否して、他球団からのオファーを待つことを決断した。
「同じチームでもう一度支配下を目指すというよりは、環境を変えてもう一度挑戦したいという気持ちが強くありました。なので、育成契約でもいいので、他球団からのオファーを待つことにしました。その中で声をかけてくださったライオンズには本当に感謝しかありません」
勝負の移籍2年目を迎える中で、開幕前にはWBCに出場する侍ジャパンのサポートメンバーにも選出された。その中ではかつてのチームメイトである牧原大成とのコミュニケーションはとても印象に残っているという。
「たくさんの方にバッティングについて話をさせていただきましたが、牧原さんは、僕が目指すべき選手像と思っている方なので、いろんな話ができてよかったです。ホークス時代にはあまり話ができなかったので、あのタイミングで聞けたのはよかったです」
ライオンズには、福岡大附大濠高在学時に一緒に汗を流した古賀悠斗がいる。もう一度同じチームでプレーすることになり、2人で活躍したいという気持ちが強くなっているという。
「高校の同級生と再びプロの同じチームでプレーできる人は少ないと思う。だからチームが優勝できるように2人揃って活躍するという目標もできました」

飛躍を誓う仲田の思い出の品は、エルメスの財布。ホークス時代のチームメイトで、2025年に現役を引退した森唯斗からプレゼントされたものだという。
「ホークスで支配下入りが決まったときにプレゼントされたものです。プロ2年目のとき、ファームで唯斗さんと一緒にトレーニングする時期がありました。そのとき、いろんな話も聞かせていただき、これからだから頑張れと励ましの言葉もたくさんいただきました。その中で『お前が支配下になったら何かお祝いするから』と言ってくださっていました。僕が2024年の開幕前に支配下入りした際、唯斗さんはベイスターズに移籍されていましたが、福岡に郵送でこの財布を送ってくださいました」
有言実行の先輩の男気に感謝しているという仲田。「何気ない会話でしたが、それを覚えていてくださったことがうれしかったです。すぐにお礼を言いましたし、引退のときも話をさせていたきました。そのときも頑張れとエールをくれたので、唯斗さんのように一軍で結果を残せる選手になりたいと、改めて気持ちが引き締まりました」

こちらが森唯斗からプレゼントされたエルメスの財布
今季のライオンズは、内外野ともに激しいポジション争いが繰り広げられている。そんな中でチームは好調をキープしている。仲田自身、ここまではファームでの試合が多くなっているが、状態はいいと語る。「いつ一軍に呼ばれてもいいように、いい状態は保てていると思います。守備、走塁はもちろんですが、バッティングでもより確実性を上げて、チームの勝利に貢献したいです」
さまざまな苦労を乗り越えてきた選手だけに、今後の飛躍には期待が集まる。
取材・構成:松野友克(Baseball Times編集部)
画像:株式会社西武ライオンズ、共同通信社

