ランニング歴20年の50代の会社員男性Kさんのエピソードです。膝の痛みをきっかけに自己流のフォームの悪さに気付き、ランニング教室で正しい走り方を学んだ結果、痛みを克服してフルマラソンのタイムまで向上させたという、正しいやり方の重要性を教えてくれるお話をご紹介します。

月に2回のフルマラソンに挑むベテランランナー

50代の会社員であるKさんは、ランニング歴20年を誇るベテランの市民ランナーです。シーズン中は月に2回もフルマラソンの大会に出場するほど熱心に取り組んでおり、自己記録の更新を信じて日々トレーニングに励んでいました。

毎日10キロ以上の過酷な走り込みを欠かさず行っており、その情熱と体力には目を見張るものがあります。

しかし、年齢を重ねても変わらないそのがむしゃらな努力が、後に思わぬトラブルを引き起こすことになります。

突然の膝の痛みと表面的な治療への懸念

ある日のこと、日々の過酷なトレーニングが祟ったのか、Kさんは強烈な膝の痛みを訴えて筆者のもとへ来院されました。診察をしてみると、膝の外側が炎症を起こしており、走るたびに強い負荷がかかっていることがわかりました。

もちろんその場で痛みを取ることは可能ですが、これほどの走り込みをしている以上、表面的な治療だけではすぐに再発してしまうと筆者は考えました。

そこで、なぜ膝の外側ばかりに負担がかかるのか、根本的な原因を探ることにしたのです。

動画撮影で判明した自己流フォームの悪さ

根本原因を突き止めるため、Kさんに普段走っている姿を動画で撮影してもらい、一緒にフォームを検証することにしました。

映像を確認して驚いたのは、ランニング歴20年とは思えないほど、明らかに走り方のフォームが悪かったことです。膝を痛めて当然と言えるほどバランスが崩れており、長年の自己流の走りが体に大きな負担をかけていました。

そこで筆者は治療と並行して、Kさんにプロのランニング教室へ通い、正しいフォームを身に付けるようアドバイスを送りました。

正しい走り方でケガを克服しタイムも向上

アドバイスを素直に受け入れたKさんは、ランニング教室で一から正しい走り方を学び直しました。

すると、負担のかからないフォームを身に付けたことで膝の痛みがすっかり無くなったのです。

おまけに、無駄な力が抜け効率よく走れるようになった結果、長年伸び悩んでいたマラソンのタイムまで向上するという嬉しい副産物までついてきました。がむしゃらな走り込みだけでなく、プロから正しいフォームを学ぶことこそがケガ予防と記録向上の近道であることを、身をもって証明してくれたエピソードです。

【体験者:50代・男性会社員、回答時期:2026年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

Qolyコラムニスト:おかもとたかひで
鍼灸師の国家資格を保有し、スポーツにおける故障の治療を中心に活動している。特に高校生の部活動でのケガからプレー復帰までの道のりや、ケガ予防を含めたコンディショニング指導に注力しており、過去にはオリンピック選手の治療に携わった経験も持つ。また、自身も千葉ロッテマリーンズの試合観戦に頻繁に足を運んでおり、球場での熱気や、ファンと選手の間で生まれるリアルなエピソードを交えたコラム執筆も行っている。

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