郊外のグラウンドで黙々と作業するHさん
私が所属する草野球チームは、郊外にある小さなグラウンドで毎週日曜に練習していました。敷地の隅では、作業着姿のHさんがいつも黙々と草刈りや石拾いをしていたのです。
私たちは会釈をする程度で、Hさんについて詳しく知るメンバーは多くありませんでした。
新入りのGさんが「関係者以外は出て行って」と詰め寄る
発端は、春に加入したGさんがベンチ横に停まったHさんの軽トラックを見て、「ここ、うちのチームが使ってるんですけど」と注意したことでした。
翌週も練習中にHさんが作業をしていると、Gさんは「危ないので、関係者以外は出て行ってください」と強い口調で詰め寄ったのです。Hさんは「そうか」とだけ言い、草刈り機を止めました。
チーム代表が明かしたグラウンドの持ち主
様子を見ていたチーム代表(50代男性)が慌てて駆け寄り、「Gくん、このグラウンドはHさんの土地なんだよ」と伝えました。
チームは20年前の創設時から、Hさんが持つ畑の跡地を無償で借りて練習場にしてきたのです。しかもHさんは誰に頼まれたわけでもなく、毎週グラウンドの手入れを続けてくれていました。事実を知ったGさんは顔を真っ青にし、その場で深く頭を下げたのでした。
翌週からGさんが始めた早朝の草刈り
Hさんは「知らなかったんだから仕方ない」と笑って許してくれ、翌週からGさんは誰よりも早くグラウンドに来て、Hさんと共に草刈りをするようになりました。
夏にはHさんからスイカの差し入れがあり、チーム全員で感謝を伝えたのです。
まとめ
当たり前のように使っている場所にも、手入れを続けてくれる人がいます。Gさんも失礼な態度をすぐに謝罪し、翌週から共に汗を流すことで感謝を行動に表しました。
次にグラウンドへ行ったときは、場所を整えてくれている人に一言お礼を伝えてみてください。
【体験者:30代・男性、回答時期:2026年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
Qolyコラムニスト:Yutel_06


