北海道コンサドーレ札幌でのある縁がタイで話題になっている。
タイサッカー協会は10日、ジュビロ磐田FWポラメート・アーウィライとタイ1部PTプラチュワップFWイクラス・サンロンを、先週のリーグ戦で負傷した選手に代わる形で追加招集したと発表。
20歳のイクラスは今回がA代表初招集となる。
タイメディア『GOAL Thailand』は11日、イクラスがBGパトゥム・ユナイテッドMFチャナティップ・ソングラシンと運命の再会を果たしたと伝えた。
6年前の2019年、当時14歳だったイクラスは日本企業の出光興産が主催した「ジェー(チャナティップ)の足跡を追え」というタイの若手選手発掘プロジェクトに参加した。
このプロジェクトでは、200人以上の選考から選ばれた60人が、当時チャナティップが所属していた札幌へ行き、現地で日本サッカーの技術やトレーニング方法を実践しながら学んだという。
このとき、イクラスはチャナティップと2ショットを撮影している。
イクラスは札幌でのプロジェクトを経て、その後2022年に同国3部のチャムチュリー・ユナイテッドでプロデビュー。
昨季から、札幌でのプロジェクトの選考に携わったサコム・ポッププラサート監督が率いるプラチュワップにステップアップした。
そして今年9月にU-23タイ代表に選ばれると、さらにわずか2カ月後にA代表入りも実現した。
イクラスは11日、同国メディア『Ball Thai』の取材に「わくわくしています。こんなに早く(A代表入りが)実現するとは思っていませんでした。今朝知ったばかりです」と答え、驚いた様子を隠せなかった。
かつてチャナティップと並んで写真を撮った少年が、今度はタイ代表チームで肩を並べることになるというシンデレラストーリーは、サッカーへの情熱と努力が実を結んだ感動の瞬間になるだろう。
