現役時代にインテルやミラン、ガーナ代表などで活躍したサリー・ムンタリ氏。
母国ガーナの複数メディアが「ドバイで拘束された」と報道されたが、事態は関係者の迅速な否定により収束した。
この噂は12日、ガーナメディア『Ghana Chronicle』が「元ミランのスターがドバイで拘束」と報道したことで一気に拡散された。
ファンの間では動揺が広がり、SNSでは真偽を求める声が殺到した。
『The Herald Ghana』は、ムンタリはある人物から受け取った30万ドル(約4600万円)のローンを巡る金融トラブルに巻き込まれていると伝えた。また同メディアはムンタリ氏は近年、財政難に直面し、現役時代に購入したガーナ・アクラの不動産は現在売りに出されているという。
しかし、この混乱を沈めた人物がガーナサッカー協会の元執行委員のサミー・アニム・アッド氏だった。
同氏は自身のXのアカウントで「ムンタリは拘束されておらず、現在ドバイで私的な用事とビジネスに集中している」と明確に否定した。
さらに、虚偽報道を行ったとされるメディアに対して「記事の撤回と謝罪」を要求。従わない場合は弁護士団が法的措置を取る可能性にも言及した。
ガーナ代表のレジェンドで、インテル在籍時にはUEFAチャンピオンズリーグ(CL)優勝にも貢献したムンタリ氏。ミランでは元日本代表MF本田圭佑とチームメイトだった。
2022年に母国のハーツ・オブ・オークで現役を引退してからは公の場に姿を見せていないという。
そのため、突然の“拘束報道”はガーナ国内に衝撃を与えた。
SNSでは、「無事で安心した」「確認されていないニュースを拡散するべきではない」といった反応が相次ぎ、ムンタリの無事と報道の在り方に注目が集まった。
今回のムンタリを巡る一連の報道は、誤情報が一瞬で広がってしまう現代を象徴する事例となってしまった。
筆者:江島耕太郎(編集部)
