イングランド4部のグリムズビー・タウンは20日、2部のダービー・カウンティからGKリチャード・オドネルを期限付き移籍で獲得した。
この契約が話題となっている理由は、グリムズビーとの契約期間。なんと、異例となる“1週間”の契約だ。
クラブの発表によると、正GKのクリスティ・ピムが15日に行われたチェスターフィールドとの試合で退場したことを受けて急きょ7日間のローン契約で獲得が決まったという。
ピムが出場停止となったことで、グリムズビーはリーグ戦出場経験がない20歳のチャーリー・キャスパーしかGKとして登録しておらず、移籍期間外であっても例外的に緊急補強が認められた。
イギリスメディア『The Sun』は「オドネルは週末のウィンブルドン戦で即座に先発メンバー入りする見込みだ」と報じている。
現在37歳のオドネルは、今夏ダービーに加入したばかり。シェフィールド・ウェンズデーの下部組織で育成され、プロ入り後は主にイングランド2部以下のカテゴリーで活躍。
2010年には、当時5部を戦っていたグリムズビーに1年間の期限付き移籍でプレーし、このときは公式戦10試合に出場した。
これまで公式戦400試合以上に出場してきた経験豊富なベテランGKだ。
だが、同選手の最後の公式戦出場は、イングランド3部ブラックプールに所属していた2024年2月までさかのぼる。
それでもグリムズビーの危機的状況に駆けつけた救世主を、ファンは「おかえりなさい」と温かく迎え入れた。
グリムズビーは今季、カラバオカップでプレミアリーグの名門マンチェスター・ユナイテッドを破る波乱を演じ、世界中から注目を浴びた。
だが、リーグ戦では24チーム中10位と優勝争いに絡めていない。短期的とはいえ、この“1週間のGK”がチームに勢いを与えられるか注目が集まっている。
なお、背番号は10年前と同じ38番を着用する。
筆者:江島耕太郎(編集部)
