ルーキーイヤーの2016年に急性白血病と診断され、約3年半の壮絶な闘病生活を乗り越えて復帰を果たしたアルビレックス新潟の早川史哉選手が、2作目の著書『ともに歩き出す サッカーと家族と新しい日常』を2026年1月に発売し、人気を博している。約6年越しの新作を発表した早川選手に、現在の思いを伺った。

――2026年早々に幕を開けた『明治安田J2・J3百年構想リーグ』の戦いも終盤に差し掛かりました。従来のシーズンとは異なるリーグ戦を振り返ってみていかがでしょうか?

(昇格・降格のないリーグ戦だが)「自分たちがどうありたいか?」が明確であるのなら、とても有意義な期間であると感じています。まずは自分たちが目指すサッカーにチャレンジしてみて、試合で見つかった課題と向き合いながら、日々修正を重ねていく。

そして、僕自身も「さまざまな挑戦に取り組みつつ、レベルアップを重ねていけたら……」との思いで、サッカーと日々向き合っています。

画像1: ©ALBIREX NIIGATA

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――新指揮官には船越優蔵氏が就任し、今季は縦への意識と素早い攻守の切り替えが特徴的なサッカーを展開されています。早川選手は今季のチーム状況をどのように捉えていますか?

今のチームには「自分自身が成長する可能性が秘められているな」と感じていて、新たなチャレンジを僕自身もポジティブに捉えています。「最後まで走り切ること」を掲げるチームの目標を目指しつつ、自分自身も持ち味のスピードを生かしながら、レベルアップを重ねていきたいという思いです。

――20位でシーズンを終え、J2降格が決まった2025年は大変悔しい1年となりました。

「応援してくださる皆さんと勝利を喜び合いたい」との思いを持って、毎日を過ごしてきましたが、昨季は勝ちに恵まれず、選手だけではなく、サポーターや日頃からクラブを支えてくださっている皆さんにとっても、非常に苦しいシーズンになってしまったと思います。

結果を出せなかった自分たちの現状を真摯に受け止めつつ、昨季の反省を踏まえて、まずはこのリーグ戦で勝利を目指すこと。(低迷してしまった昨季があったからこそ)今季の自分たちが、これまで以上に勝利に飢えている部分は間違いなくあると思っているので、これまで以上に強いメンタリティを持って、目の前の試合に臨んでいけたらと感じています。

――昨季のリーグ戦の終盤には、熱の籠もった声援を送るゴール裏のサポーターと選手の皆さんのやりとりも話題になりました。皆さんの思いに早川選手はどのように耳を傾けていましたか?

昨季はチームが降格してしまう状況をサポーターの皆さんも重く受け止めて、さまざまなアクションで気持ちを伝えて下さいましたが、改めて振り返ってみると「噛み合わないことの多かった1年だったかな」と思います。

「厳しい言葉はしっかり受け止めなければ……」という思いもありますが、一方でサポーターの皆さんは、一緒に良いチームにしていく仲間でもある。なので、互いにリスペクトの気持ちを持って、前向きに歩んでいくことがベストだと思いますし、アルビレックス新潟はそれが出来るクラブだと僕は信じています。

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―― 一昨年に決勝進出を果たしたルヴァンカップでも、国立競技場につめかけた大観衆がチームを後押ししていました。

一昨年もリーグ戦は16位に終わり、思うような結果が残せませんでしたけど、それでもルヴァンカップでは決勝まで勝ち進むことができました。

このクラブが国立競技場をオレンジに染め、相手の応援を圧倒できるぐらいのポテンシャルを秘めていて、選手たちもその大声援を背に戦えること。これはアルビレックス新潟が持つ大きな財産ですし、これからも大切に育んでいかなければいけないものだと思っています。

――新潟県で生まれ、ユース世代からアルビレックス新潟でプレーしている早川選手は、ルヴァンカップ決勝の盛り上がりをどのようにご覧になられていましたか?

僕は残念ながら、選手として決勝のピッチに立つことは叶いませんでしたが、僕が小さい時から見てきたアルビレックス新潟では到底考えられないくらいの素晴らしい応援だったので、クラブに所属する選手として本当に誇らしさを感じましたし、これを機にまたこのような大舞台に挑み、タイトルを手にするためにはどうすべきかを考える機会にもなりました。

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――「ミスターアルビ」と呼ばれた本間勲選手(2018年7月)の引退試合でピッチに復帰し、本間選手と同じ15番を背負う早川選手の思いは、きっとサポーターの皆さんにも響くものがあると思います。

そうですね。僕の中では、「新潟県出身」と言われて最初に思い浮かぶ方が本間勲さんでした。今は僕が本間さんと同じ15番を背負ってプレーさせていただいていますが、「本間さんから受け継いだバトンを渡せるようになるまでは頑張らないといけない」という気持ちや、「その背中を見せながら、次世代の新潟を背負う選手を育ってくれたら……」という思いもあるので、近いうちにチームの顔になれるような選手が出てきてくれることを楽しみにしています。

――2026年1月に発売した『ともに歩き出す サッカーと家族と新しい日常』には、2019年からの約6年間の歩みが綴られています。少し早いかもしれませんが、3作目も期待して良いのでしょうか?

まだ何も決まっていませんが、実現した際はおそらく選手引退後の物語も含まれることになると思います。

もし、そのような状況が訪れたときに、僕はどのような立場でアルビレックス新潟に関わっているのか。そして、サッカーをはじめとする新潟のスポーツ界の発展に、自分はどのように貢献しているのか。それらは僕自身も非常に楽しみにしています。

Jリーグの中でもとりわけ地域と関わりの深いアルビレックス新潟が成長していくために、「プレーヤーの経験を活かして、さまざまな価値を提供できる人材になれていたらな」との思いです。

画像: 主催者提供

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■書誌情報
タイトル:ともに歩き出す サッカーと家族と新しい日常
著:早川史哉 早川真優
定価:1,980円(税込)
発売日:2026年1月28日(水)
判型/ページ数:四六判/192ページ
発行:徳間書店

取材:JUN.S

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