シンガポール1部のアルビレックス新潟シンガポールは27日、2026年よりクラブ名およびエンブレムを変更すると発表した。
アルビレックス新潟シンガポールは2004年、シンガポールプロサッカーリーグ「Sリーグ」に参戦。2023シーズンまでは、日本人選手中心のクラブとして戦い、2016~2018シーズンの3連覇など計6度のリーグ優勝を達成した。
また、クラブスローガンを『The reason.〜ここにある意味〜』と定め、様々な活動を行ってきた。
2024シーズンからは、シンガポール人選手主体のチームとなり、現在は現地の人々やシンガポールへの恩返しの意味を込め、「シンガポール代表を強くする」「シンガポールフットボールの価値を向上させる」「コミュニティをつなぐ」という3つの役割を果たすため活動している。
そんなアルビレックス新潟シンガポールが今回、クラブ名とエンブレムの変更を発表。
新クラブ名は「アルビレックスジュロンフットボールクラブ」。エンブレムもアルビレックスのシンボルである白鳥をベースにした新デザインとなった。

今回の変更ついて、クラブのチェアマンである是永大輔氏は以下のようにコメントしている。
「いつも熱いご声援ありがとうございます。
2026年以降、Albirex Niigata Football Club (S)はAlbirex Jurong Football Clubとクラブ名を変更することとなりました。また、それに伴ってエンブレムの刷新も行います。
2004年のクラブ創設からJurong地域とともに歩みを進め、来年は23年目となります。ホームタウンの皆さんと一緒にYuhua Albirex Football AcademyやRice Distribution(食料配布活動)など様々な活動をしてまいりましたが、このたびの名称変更に伴い、これらの取り組みをさらに発展させ、Jurongにお住まいの皆さまや各自治体と連携し、将来的には社会のインフラとして機能するクラブを目標としています。目指すは「電気・ガス・水道・アルビレックス」です。
日本のJリーグには「シャレン!」という活動があります。サッカークラブという枠組みを活かし、さらにはその枠を超えて地域社会と連携を進めることで、クラブの存在意義を高めていく活動です。Albirex Jurong FCも、まずはフットボールやスポーツ、健康増進での連携を強化します。そして将来的には、Jurong地域が抱える社会課題をお住まいの皆さまと共に解決していくクラブを目指します。
今回のクラブ名・エンブレム変更については、大変な葛藤がありました。クラブ名もエンブレムも、クラブを象徴するもっとも大切なもののひとつです。とりわけ私たちはアルビレックス新潟をルーツに持ち、真摯な想いと深い情熱が込められて、初めてシンガポールの地に日本人のクラブが創設されたという経緯があります。簡単に決断できるものではありません。
しかし、2024−25シーズンからローカルクラブとして歩みはじめ、AFC Champions Leagueを目指すことが明確な目標となった今、レギュレーションに沿った変更が必要不可欠でした。
さまざまな観点から検討を重ねた結果、「クラブの成長をずっと温かく見守り続けてくれているJurong地域に恩返しがしたい」という想いが勝り、今回の決断に至りました。今ではクラブ一同「やってやろう!」という前向きな気持ちで溢れています。
新しいクラブ名、新しいエンブレム、そしてこれから積み重ねていく新しい歴史。
100年後、我々はこの世に存在していないかもしれません。
しかし100年経っても、Albirex Jurong FCはJurongを愛し、Jurongに愛され、フットボールクラブを超えたインフラとして存在している――。
そんな未来に向かって、新たな挑戦が始まります。
引き続き熱いご声援をよろしくお願いします」
シンガポール・プレミアリーグは、Jリーグより2年早く2024年にシーズン移行。直近の2024-25シーズンのアルビレックス新潟シンガポールは6位だった(優勝はライオン・シティ・セーラーズ)。
今季はここまで2勝1分1敗の5位につけており、今後は、アルビレックスジュロンFCとしてより地域に根差したクラブとして活動していくとともに、AFCチャンピオンズリーグ出場を目指していくことになる。

なお、新クラブ名およびエンブレムの発表に伴い、新グッズ各種もクラブの公式オンラインショップで発売されている(日本への配送は1~2週間とのこと)。
筆者:奥崎覚(編集部)
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