日本代表DF板倉滉が所属するオランダの強豪アヤックス。

11月30日にホームで行われたフローニンヘン戦は試合途中に打ち切られることになった。

その理由は、アヤックスサポ―ターが花火・発煙筒を何度も打ち上げたためだが、29歳で亡くなったサポーターを追悼するためだったとも伝えられている。

この試合は現地火曜に無観客で開催されることになったが、84歳のサポーターがひとりだけ観戦することを許されるようだ。

『RTL』などによれば、重い病で末期症状を抱えるアヤックスファンのペーターさんは、ホスピスから外出許可を得て、30日の試合を観戦しに来ていた。だが、打ち切りになったため、最後の外出は失望に終わることになった。

『Wensenambulance Noord-Holland』のボランティアであるアンドレさんは、こう語っている。

「ペーターさんは生涯サッカーを続け、審判も務め、アヤックスの試合を熱心に応援しています。サッカーは彼にとって人生のすべてですから、最後の試合を観戦させたかったのです。

(ペーターさんが息子とともに)スタジアムに到着すると、素晴らしい案内を受けました。ゴール裏の絶好の位置に座ることができたんです。

(試合は中止になってしまい)ペーターさんはとてもがっかりしていました。もちろん、本当に悔しいです」

SNS上では、ペーターさんを再試合に連れて行ってほしいという声が上がり、アヤックスのライバルであるPSVとフェイエノールトのファンであるという人物からは、費用をすべて負担するという申し出まであったそう。

その後、アヤックスはペーターさんの試合観戦を許可したそうで、広報は「奥さんから彼がとても喜んでいるという話を聞きました」と話しているとのこと。

現地紙は「ついに最期の願いが叶う。ペーターさんは重病で残された時間は限られている。最後にもう一度アヤックスの試合に行きたいという生涯最後の願いは、中止によって打ち砕かれたが、幸いなことに朗報がある」とも伝えていた。

筆者:井上大輔(編集部)

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