J1初昇格を決めた水戸ホーリーホックは8日、西村卓朗取締役GMが、2025シーズンをもって契約満了になったと発表した。

西村氏は1977年8月15日生まれの48歳。三菱養和の出身で、国士舘大学を経て、2001年に浦和レッズでプロ入りした。

現役時代は大宮アルディージャやコンサドーレ札幌(当時)のほか、アメリカのポートランド・ティンバーズとクリスタル・パレス・ボルチモアでもプレーし、2011年に現役を引退。

2013年から関東リーグのVONDS市原FCにゼネラルマネージャー兼監督として加わるとそこでの実績を評価され(※監督は2015年5月に退任)、2016年に水戸の強化部長に就任した。

以降、2019年9月からGM兼強化部長、2022年からは取締役GMとしてチーム強化を担った西村氏。選手育成などでさまざまな取り組みを実施し、敏腕GMとしてクラブの底上げしてきた。

迎えた今季、見事J1昇格という“夢”を実現したが、水戸での10年目で個人として一つの区切りをつけたのかもしれない。

なお、水戸は西村氏の退任とあわせて、森直樹監督の退任およびフットボールダイレクター就任、そして今季J1アルビレックス新潟で指揮を執った樹森大介氏のトップチーム監督就任を発表。

樹森氏は昨季まで長く水戸に在籍し、最後の2年はトップチームコーチを務めており、1年ぶりの復帰となった。以下は森監督と樹森氏のコメント。

森直樹監督

「今シーズン、どんな時も熱く、力強く、共に戦い続けてくださったファン・サポーターの皆さま、そして水戸ホーリーホックを支えてくださっているすべての皆さまに、心から感謝申し上げます。

31年間、苦しい時期の方が多かった中でもクラブを存続させ、前へと進み続けてくれたクラブOBをはじめとする先人の皆さまがいてくださったからこそ、J2優勝・J1昇格を掴み取れたと感じています。

この1年、選手たちは成長を恐れず、規律と覚悟を持って戦う集団として、「やりきる・走りきる・勝ちきる」の言葉どおり最後まで戦い抜いてくれました。皆さまとともに積み上げてきた時間は、私にとって大切な誇りであり、かけがえのない財産です。本当にありがとうございました。

そして今、クラブは大きな転換期を迎えています。西村GMより後任を任せたいという話を受け、これまで築き上げてきた「育成」をはじめとする多くの価値を守り、さらに前へと進めていく責任を担うのは自分しかいないと強く感じました。未来を切り拓き、クラブが次のステージへ進むための決断です。

これまでとは立場が変わりますが、クラブをより強く、戦う集団へと進化させていくという思いに、一切の揺らぎはありません。水戸ホーリーホックが掲げる未来を、必ず実現させます。引き続き、皆さまのお力をお貸しいただければ幸いです。

これからも共に、前へ進み続けましょう。よろしくお願いいたします」

樹森大介氏

「水戸ホーリーホックファミリーの皆さまへ

この度、監督に就任することになりました樹森大介です。

最高の形でJ1昇格を果たした森監督から受け取ったバトンを次へとつなぐために、「やりきる 走りきる 勝ちきる」を体現するチームをつくり、クラブが掲げるさらなる目標に向けて準備を進めてまいります。

水戸を離れ、アルビレックス新潟、栃木SCでお世話になりました。どちらのクラブでも温かく迎え入れていただき、多くの学びを得ることができました。外へ出てチャレンジをしたことで、水戸ホーリーホックが持つクラブとしての力を、改めて強く実感する機会にもなりました。

だからこそ、大きな責任と覚悟を持って、クラブに関わるすべての想い、この街の想いを背負い、水戸ホーリーホック初のJ1の舞台に挑みます。

水戸ホーリーホックファミリー全員でJ1を戦い抜きましょう!」

筆者:奥崎覚(編集部)

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