[第74回全日本大学サッカー選手権大会決勝ラウンド第2節、阪南大 1-1 常葉大、12月15日、神奈川・相模原ギオンスタジアム]

初戦から白星スタートを切った阪南大は、常葉大と対戦。前半に先制点を挙げるも、後半に追いつかれ、1-1のドロー決着となった。

この日、2トップの一角として先発したFW中田有祐(ゆう、3年、ベガルタ仙台ユース、J2ベガルタ仙台27年入団内定)は、長身を生かしたポストプレーで、攻撃の起点となり、前半33分に先制点をアシストした。

最前線でコンビを組んだFW金本毅騎(かねもと うぃぎ、3年、セレッソ大阪U-18、J1セレッソ大阪入団内定)とともに相手にとって脅威となり続けた。

プロ内定の“3年生2トップ”が躍動

「一言で言ったら、もったいない。それに尽きるかなと」

前半のうちにリードした阪南大だったが、後半は押し込まれる展開が続き、後半31分に同点ゴールを献上した。

中田は「あれだけチャンスをつくって決めきれないと、後半にあのような展開になるのは、サッカーあるあるじゃないですけど、自分も多く経験してきた。その中で、前の選手が追加点を取れなかったのが、勝てなかった原因の一つだと思う。その点は攻撃陣として、非常に悔しいです」と、ストライカーとしての反省を口にした。

画像: 圧倒的な空中戦の強さで多くのチャンスを創出した中田(写真中央、右から2番目 縄手猟)

圧倒的な空中戦の強さで多くのチャンスを創出した中田(写真中央、右から2番目 縄手猟)

それでも、阪南大の背番号20はこの試合を通し、189センチの長身を生かしたチャンスメイクやヘディングシュートで存在感を放った。

先制点のシーンでは、後方からのロングボールを中田がヘディングでフリック。相手ディフェンスラインの背後へ抜け出した金本が落ち着いてGKとの一対一を沈めた。

得点を挙げた金本は、中田の同級生。互いの特徴をよく理解している。

金本は「有祐が絶対に(競り)勝つという信頼があるから、フリックするタイミングで走れた」と、二人の信頼関係から生まれた得点だと強調した。

現在3年の同選手は、インカレ終了後にC大阪に合流予定。同級生の中田よりも一足先にプロの舞台に進むことになる。

「1年からずっと一緒に、いい関係でライバルとしてやってきて、プレースタイルはまったく違いますが、有祐のおかげで成長できたと思っている。すごく感謝しています。カテゴリーは違いますけど、いつかは自分もしっかり成果を出して、有祐もステップアップして、お互いプロの舞台でやりたいと思っています」

画像: 先制点を挙げた金本(写真中央 縄手猟)

先制点を挙げた金本(写真中央 縄手猟)

一方の中田は「1年生のときから、彼(金本)は10番で二桁も(点を)取っていて、圧倒的な存在感があった中でずっと追っかけてきた存在。いまこうやって一緒に試合に出て、二人でできていることは非常にうれしいです。だからこそ、あいつは今年で終わるので、最後に二人でしっかり活躍して、(阪南大に)日本一、インカレ初優勝をもたらせたらうれしいです」と、笑みを浮かべた。

阪南大は、17日午後2時からAGFフィールドで筑波大と対戦する。

決勝トーナメント進出がかかった重要な一戦は、中田と金本の“3年生2トップ”の活躍がカギを握る。

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