[第74回全日本大学サッカー選手権大会決勝ラウンド第3節、東洋大 1-2 明治大、12月17日、静岡・草薙総合運動場 陸上競技場]

明治大は東洋大に2-1で逆転勝利し、決勝ラウンドDグループを全勝で首位突破した。

この日、2トップの一角で先発したFW真鍋隼虎(はやと、4年、名古屋グランパスU-18、J2藤枝MYFC入団内定)は、2ゴールを挙げる活躍でチームの逆転勝利に貢献した。

4戦5発と大暴れのストライカー、目指すは大会得点王

「こんなのじゃダメだ。これじゃ明治じゃないよ」

前半終了後、1点ビハインドでピッチから引き下がってきたイレブンを奮い立たせたのは、池上寿之監督の喝だった。

指揮官の言葉で目を覚ました明治大は、果断なプレーで徐々にペースをつかんだ。

後半27分に、ペナルティエリア手前でU-22日本代表DF小泉佳絃(かいと、4年、青森山田高)が相手DFと競り合うと、こぼれ球に反応した真鍋が迷わず左足を振り抜いた。

意表を突くミドルシュートにGKは一歩も動けず、球威のあるボールがゴールネットに突き刺さった。

明治大のストライカーは「チャンスがあれば(足を)振ろうと思ってました。この大会、僕は攻撃陣が大事だと思っていて、シュートを打たないと(点が)入らないですし、こういう思いっきった一発で勝負が決まると思う」と同点ゴールのシーンを振り返った。

さらに後半アディショナルタイム3分には、右からのコーナーキックの折り返しに、またも真鍋が左足ボレーシュートを叩き込んだ。

このまま試合は終了し、真鍋が2ゴールを挙げる活躍で、明治大が決勝ラウンド・Dグループで3連勝。決勝トーナメントへ進出した。

画像: 同点ゴールを挙げて、スタンドで応援するチームメイトのもとへ走る真鍋(写真 縄手猟)

同点ゴールを挙げて、スタンドで応援するチームメイトのもとへ走る真鍋(写真 縄手猟)

真鍋が来季から入団する藤枝は、12日に元日本代表DF槙野智章氏の監督就任を発表した。

槙野氏の監督就任に「びっくりしたのが素直な感想」と明かした明治大の背番号7だが、「攻撃的なサッカーということは変わらないと思うので、その中で自分の特徴を出せればいいと思う」と、揺るがない自信を示した。

今大会4試合で5得点と、量産態勢に入っている同選手。狙うは2大会ぶりのインカレ優勝と大会得点王だ。

「得点王を目指して結果を出せば、プロのスタートにもつながると思う。チームとして優勝を目指し続けて、残り(の試合に)も取り組んでいきたい」

画像: スピードに乗ったドリブル突破を見せる真鍋(写真中央、右から2番目 縄手猟)

スピードに乗ったドリブル突破を見せる真鍋(写真中央、右から2番目 縄手猟)

Dグループを首位で突破した明治大は、21日午前11時から行われる準々決勝で、Cグループ2位の関西学院大と激突する。

関西学院大は、真鍋が名古屋U-18時代にともにプレーしたGK宮本流維(4年、名古屋U-18)がゴールマウスを守っている。

かつてのチームメイトが立ちはだかる一戦を前にも、殊勲のスコアラーはいたって冷静だ。

「関学(関西学院大)も二年連続で明治にインカレで負けているので、勢いを持ってくると思う。自分が決めれば勝てると思うので、そんなに意識せずに頑張りたいと思います」

勢いに乗るストライカーが、紫紺の名門を2大会ぶり5度目のインカレ優勝へ導いてみせる。

(取材・文・写真 縄手猟)

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