佳境を迎えつつあるミラノ・コルティナ冬季オリンピック。
フィギュアスケート・アイスダンスで銅メダルに輝いたのは、カナダのパイパー・ジルとポール・ポワリエのペアだった。
34歳のジルは、3年前の2023年1月に卵巣がんと診断されていた。闘病を乗り越えて、メダリストになると、2021年からペアを組むポワリエとともに感極まる様子も見せた。
彼女は吐き気、生理痛のような痛み、持続的な倦怠感といった漠然とした症状があり、医療機関を受診。検査の結果、左卵巣に約9センチの嚢胞と腫瘍が見つかった。ただ、ステージ1と早期発見となったことで、命は救われたとSNSに綴っている。
『Toronto Life』などによれば、ジルは腫瘍摘出手術を受けたものの、化学療法などの追加治療は必要なかったという。2023年2月に、制限つきながら、氷上に復帰。現在はがんを克服したものの、術後1年間は再発の恐怖に怯え、本来の自分に戻るまでは約2年半かかったそう。
病気は「本当に本当にこわかった」というが、『Skate Canada』によれば、メダル獲得後にこう話していたという。
「3年前に卵巣がんと診断された時にはこんな瞬間は想像できなかった。
辛い時期にあったり、精神的な問題や健康上の問題を抱えている人にとって、これはどんな困難でも乗り越えられるという素晴らしい例になると思う。
ベッドから起き上がり、自分を信じ続け、夢を追い続ければ、どんなことも起こりえる」
ジルは、2018年に母ボニーさんを脳腫瘍の一種である膠芽腫で亡くしているが、亡き母との思い出も闘病生活のなかで励みになったそう。
筆者:井上大輔(編集部)



