2026年シーズン、メジャーリーグのストライク・ボール判定に「ABS(自動ボール・ストライク判定システム)」によるチャレンジ制度が導入される。

現在もMLBには複数の日本人投手が在籍するが、地元メディア『Dodgers Nation』は、この歴史的なルール変更によって、最も恩恵を受ける投手の一人が、ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸であることは間違いないと論じた。

米スポーツメディア『ジ・アスレチック』の分析によれば、審判がストライクをボールと誤審するケースの多くが、ストライクゾーン高めの速球に集中している。驚くべきことに、山本由伸は昨季、この「誤審」によってストライクを奪い損ねた回数がリーグで4番目に多い15回を記録。ルイス・セベリーノ(22回)らに次ぐ不名誉な数字だが、裏を返せば、新システム下ではこれらがすべて正当なストライクとしてカウントされることを意味している。

なぜ審判は高めの速球を見誤るのか。シンシナティ・レッズの右腕ハンター・グリーンは、「多くの審判は、高流速の投手に対して(恐怖で)身をのけぞらせてしまい、それが判定を狂わせる。こうした状況は長く続いている」と、人間ゆえの限界を指摘している。

昨季のワールドシリーズMVPに輝いた山本由伸にとって、このシステム導入はサイ・ヤング賞獲得への強力なブースターとなるだろう。わずか数球の判定が、三振か被安打か、あるいは失点か残留かという決定的な差を生むからだ。

高めのコーナーをよりアグレッシブに攻めることが可能となる2026年。精密機械のような制球力を誇る日本のエースが、テクノロジーの力を借りてメジャーの頂点へと登り詰める瞬間が、すぐそこまで来ている。

筆者:田原隆夫(編集部)

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