Netflixは3月25日、「ワールドベースボールクラシック(WBC)2026」の日本国内独占配信において、同社史上および野球配信として世界最大規模となる視聴記録を達成したと発表した。
全20の国・地域が参加した大会の47試合を配信し、日本対オーストラリア戦は単一タイトルとして過去最多の視聴を記録。シリーズ作品や映画、アニメを含むすべてのコンテンツを上回る結果となった。
日本国内での総視聴者数は延べ3,140万人に達し、日本対オーストラリア戦は1,790万人、日本対韓国戦は1,786万人、日本対ベネズエラ戦は1,726万人と高い関心を集めた。

さらに、日本戦をきっかけに他国の試合へと視聴が広がり、全体の55%が非日本戦も視聴するなど、多様な観戦行動が生まれた。日本戦以外でも米国対ベネズエラなどが上位に入り、国際大会としての広がりを示した。
視聴者層では、35歳未満が全体の30%超、19歳以下が14.2%を占め、女性比率も約48%に達するなど、従来の野球ファン層を超えた広がりが確認された。特に若年層や女性の取り込みに成功し、新たなファン層の開拓に寄与した点が特徴とされる。

視聴スタイルも多様化し、85%がテレビで視聴する一方、約38%がスマートフォンやタブレットなどモバイル端末でも視聴。1人あたり複数デバイスを使うケースも多く、通勤・通学中や外出先など生活シーンに応じた“ハイブリッド観戦”が定着した。
日本戦の平均視聴時間は147分と長く、集中して試合を楽しむ傾向も見られた。
また、ボリュメトリックビデオやドローン、Statcastなどの先端技術を活用した映像演出や、試合前後のショーコンテンツなど、Netflix独自の演出も評価された。
こうした取り組みは「いつでも・どこでも・自分のペースで楽しむ」新しい観戦文化の浸透につながり、SNS上での盛り上がりとも相まって全国的な広がりを見せた。
地域連携の面では、野球日本代表選手の出身地や学校と協力し、全国29団体・77回のパブリックビューイングを実施。延べ1万人以上が参加し、「地元のヒーローを地元で応援する」体験を創出した。
視聴動向でも東北や九州など地方での視聴が目立ち、大谷翔平の岩手県、村上宗隆の熊本県などで高い関心が示された。
さらにSNSでは関連動画が累計2.7億回以上再生され、ハイライトや舞台裏、選手の素顔に迫るコンテンツなどが人気を集めた。公式クリエイターによる発信や音楽企画も含め、映像とソーシャルを融合した新たな観戦体験が形成された。
Netflixで日本コンテンツを統括する坂本和隆氏は、今回の配信について国内初の本格的スポーツライブ配信を成功裏に終えたとし、関係者への感謝を述べるとともに、今後も独自のライブ配信体験の進化を目指す方針を示した。
同社は今後、MLBとのパートナーシップも本格化させ、ニューヨーク・ヤンキース対サンフランシスコ・ジャイアンツの開幕戦を世界同時配信予定。WBCで得た成果を足掛かりに、ライブスポーツ視聴の新たな可能性を広げていくとしている。
筆者:奥崎覚(編集部)
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