2021年に設立された新たなゴルフ組織の「LIV Golf」に、不穏な噂が流れている。サウジアラビアの政府系投資ファンドによる支援で運営されてきた大会であるが、その資金注入が縮小されるのではないかという報道だ。
『Telegraph』などの報道によれば、情報通のSNSアカウントが「LIVゴルフが閉鎖される可能性が間近に迫っている」と伝えた他、ニューヨークにおいてLIVゴルフの「緊急会議」が行われていたとのこと。
選手らはそれぞれ「何も聞かされていない」とコメントしているものの、『Financial Times』が伝えたところによれば、サウジアラビアの公共投資基金(PIF)はすでにLIVゴルフへの支援を縮小する方針を決めているほか、ゴルフチャンネルのレックス・ホガード氏は「ここ数週間、LIVゴルフから報酬を受け取っていない選手と話をした」とも伝えているようだ。
PGAツアーに対抗する形でサウジアラビアを中心に設立されたLIVゴルフ。PIFによって50億ドル以上の投資が行われ、莫大な報酬額を武器に多くの有名ゴルファーをPGAツアーやDPワールドツアーから引き抜くことに成功した。
フィル・ミケルソン、ダスティン・ジョンソン、ジョン・ラーム、セルヒオ・ガルシア、ブライソン・デシャンボーらトップレベルの選手が参加して成長を見せ、昨年の賞金王であるホアキン・ニーマンは2222万ドル(およそ35億円)の報酬を獲得したと伝えられている。
しかしながら、現在PIFはスポーツへの投資の優先順位を再検討しており、2034年に開催を控えているFIFAワールドカップやサッカー、eスポーツに資金を集中させる可能性があるそう。
実際に2024年から開催してきたWTAファイナルズ(女子テニスの最高峰といえる年間最終戦)の契約も更新しない旨を決めているほか、先日PIFが発行した文書に記載されている7つの主要投資分野の中に「スポーツ」は含まれていなかったという。
今年日本人選手の浅地洋佑が参戦したことでも話題になったLIVゴルフ。ただ、PGAツアーとの対立関係が解消されず、投資に見合った収益が得られていないことも事実であるとのこと。
今のところ2026年のシーズンについては問題なく開催される見込みだと言われているが、来年以降のツアーの扱いについては閉鎖、あるいは規模の縮小などが行われる可能性は高いとも。
筆者:石井彰(編集部)
