[明治安田J1百年構想リーグEAST第13節、ジェフユナイテッド千葉 2-3 横浜F・マリノス、4月29日、千葉・フクダ電子アリーナ]
千葉は横浜FMに逆転負けを喫し、PK戦を含めて4連敗となった。
この試合で先発出場した千葉MFイサカ・ゼインは、FWカルリーニョス・ジュニオと意見をぶつけ合った。
意見をぶつけ合ってでも進む
前半18分のペナルティキック弾で先制ゴールを沈め、今季自身初得点を記録したカルリーニョスだったが、交代時の表情は険しかった。
その数分前、ピッチ上ではカルリーニョスとイサカが意見をぶつけ合っていた。
その時点で1-2で逆転されていたことも影響していたのかもしれないが、ピッチを後にしたカルリーニョスは小林慶行監督と握手を交わすことなく、そのままベンチ裏にしゃがみ込み、仲間たちからなだめられていた。
イサカは「セカンドボールにどっちが行くのか。カルは俺に行ってほしかったし、俺はカルに行ってほしかった。ゲーム中は興奮していた部分もあって解決しきらないところもありました」と明かした。
千葉は横浜FMに押し込まれた場面で決死のクリアをしていたが、セカンドボールを回収し切れず、2次攻撃、3次攻撃を受けていた。またGKホセ・スアレスのロングキックもマイボールにできないまま、自分たちの形で攻めさせてもらえない時間も続いた。
フクアリに不穏な空気が流れた。仲間同士の衝突は、千葉では見慣れない光景だったからだ。それでも問題はすぐさま解決に向かった。
イサカが後半35分にベンチへ下がると、ファブリシオ通訳を交えながら二人の間で再び話し合いが始まった。
両者はお互いに自分の考えを伝えた。イサカは「僕の英語に問題もあって、伝え方のニュアンスで勘違いもありました。ただ、それぞれ本気でやっていることですし、要求し合うことでぶつかってしまう瞬間はあると思う。大事なのは次にどうしていくかですし、これからどうしていくかをベンチで確認できたので良かった」とセカンドボールの対応について意見をすり合わせて、和解した。
「自分もカルに任せてしまった部分もあったので、自分が行くという当事者意識も必要だったと思っています。そこは“自分が”という意識をしっかりと持っていきたい」
2-3で敗れ、4連敗となった千葉が最下位から脱出するためには、仲間同士で意見をぶつけ合うことも生みの苦しみだ。イサカは悲壮な覚悟で前を向く。
「もちろん、きょう負けたことによるダメージはありますが、それをこのまま引きずる感覚はありません。浦和戦(次節は5月2日)への準備は始まっていますし、このエネルギーを反発的に使わないといけない。残り少ない時間ですけど、強い気持ちで試合に向かっていきたい」
ぶつかり合ってでも、前に進むしかない。選手たちは試行錯誤を続けている。
取材・文=浅野凜太郎
