ワールドカップを前に、出場国イランの代表団を巡ってアメリカとの間で新たな問題が浮上している。

イギリスメディア『BBC』によると、イラン政府は、同国代表チームの運営スタッフや技術顧問らに対し、米国がビザ発給を拒否したとして反発した。一方でアメリカ当局は、選手および大会参加に必要なサポートスタッフにはビザを発給したと説明している。

イラン側は、サッカー連盟会長や副会長を含む15人の関係者が入国を認められなかったと主張。トルコのイラン大使館は「スポーツへの政治的に偏った介入」と非難し、国際サッカー連盟(FIFA)に対応を求めた。

また、代表チームは大会期間中の拠点を米アリゾナ州からメキシコへ移しており、試合当日のみ米国へ出入りする条件が課されているとも伝えられている。

これに対しアメリカ側は、安全保障上の観点から審査を行っていると強調。マルコ・ルビオ国務長官は、イラン革命防衛隊と関係する人物を代表団に含めることは認めないとの見解を示していた。

背景には、長年にわたる両国間の対立に加え、2026年2月以降に激化した軍事衝突がある。アメリカとイスラエルはイランの核・軍事施設などへの攻撃を実施し、イランも中東各地のアメリカ軍関連施設を標的とした報復攻撃を行ってきた。

停戦に向けた動きも見られるものの緊張状態は続いている。今回のワールドカップでは、戦争状態にある同国同士が大会運営を通じて直接関わる異例の状況となっている。

アメリカ、カナダ、メキシコの共催で行われる今大会では、スポーツと国際情勢の関係にも改めて注目が集まりそうだ。

筆者:江島耕太郎(編集部)

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