ワールドカップ開幕戦で、思わぬ形で世界の注目を集めたのはブラジル人主審だった。

ブラジルメディア『Globo Esporte』によると、現地時間11日に行われたワールドカップ2026開幕戦のメキシコ対南アフリカ戦で、主審を務めたブラジル人レフェリーのウィルトン・ペレイラ・サンパイオ氏がVARレビュー後の判定説明を英語で行った際、その内容が選手たちに十分伝わらず、話題となった。

問題の場面は後半36分。南アフリカ代表MFテンバ・ズワネのプレーについてVAR介入があり、映像を確認したサンパイオ主審は、メキシコ代表ロベルト・アルバラドへの暴力行為があったとして一発退場を決定した。

今大会ではVAR判定後に主審がスタジアム全体へマイクを通じて説明する新たな取り組みが導入されており、同主審も英語で判定理由を説明。しかし、南アフリカの選手たちは困惑した表情を見せ、何が告げられたのか理解できていない様子が中継映像に映し出された。

その後、映像はSNS上で急速に拡散。ブラジル国内ではサンパイオ主審の英語力そのものよりも、大舞台で慣れないマイク説明を求められた状況に同情する声も上がった。ブラジルの解説者アナ・パウラ・オリベイラ氏は、FIFAが判定説明を英語で統一する方針を示していると説明している。

また海外のサッカーファンが集まるSNSや掲示板では、「聞き取れたのは『レッドカード』だけだった」「南アフリカの選手の表情が新たなミームになりそう」「緊張と音声の遅延があれば誰でも苦労する」といった反応が目立った。

判定そのものへの大きな異論は少なかった一方で、あらゆる国籍の審判が参加するワールドカップの舞台では、このVARの新制度は少し酷なのかもしれない。

筆者:江島耕太郎(編集部)
画像提供:Getty Images

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