デンマーク代表MFとして長く活躍を続けているクリスティアン・エリクセンの今後に、再び大きな注目が集まっているようだ。

エリクセンは6月7日に行われたウクライナ代表との親善試合において、再びピッチ上で心臓のトラブルに見舞われた。ただし、今回はEURO2020で起きた心停止の際とは違い、幸運にも長時間の心肺蘇生を必要とする事態にまでは至らなかった。

2021年に行われたEURO2020のフィンランド戦で試合中に心停止を起こしたエリクセンは、その後胸に植込み型除細動器(ICD)を装着した。これにより、異常な心拍が発生した際には装置が検知し、心臓のリズムを正常に戻す仕組みになっている。

そして今回のウクライナ戦では、ICDが深刻な心拍リズムの異常を検知し、即座に心拍をリセットしたため、大事に至ることはなかった…と伝えられている。

ただ、デンマークの心臓医療の専門家であるヘニング・モルゴー氏は、『Bold.dk』のインタビューにおいてエリクセンに現役引退を勧めたとのこと。

「ICDを植え込んだ後、多くのエリートアスリートは現役を退くことを選びます。現在ノルウェー代表監督を務めるスターレ・ソルバッケンもそうでした。

我々心臓専門医は、法律を作る立場ではありません。しかし、欧州やアメリカの研究も踏まえたうえで、ICDを装着してエリートスポーツを行うことは非常に異例だというのが、我々の明確な見解です。

我々は、彼がいつかまた倒れることを知っています。ただ、ICDが心臓を再起動する必要が生じるのが3か月後なのか、3年後、4年後、5年後、あるいは10年後なのかは、確実には言えません。しかし、それは再び起こるでしょう」

エリクセンは現在、昨季所属していたヴォルフスブルクが2部へと降格したことを受けて、この夏の去就が不透明になっている。

専門医から引退を促す声が出る中、エリクセンがどのような決断を下すのか。デンマークの名MFの未来に、世界中が注目している。

筆者:石井彰(編集部)
画像提供:Getty Images

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