28年ぶりのワールドカップ出場で、ベスト8に勝ち進んだノルウェー。
怪物FWアーリング・ハーランドが得点を量産し、ブラジルを撃破するなど躍進を見せた。
ただ、イングランドとの準々決勝に敗れ、涙の敗退となった。
その一戦では、あるシーンが話題になっている。
試合後半、ノルウェーがチャンスを迎えた場面。FWアレクサンデル・セルロートはハーランドへのパスではなく、シュートを選択するも不発に終わり、ハーランドは不満げな表情を見せていたのだ。
30歳のセルロートは、強豪アトレティコ・マドリーに所属する195センチの大型FW。レアル・ソシエダ時代には久保建英との凸凹コンビで話題になった。
『NRK』によれば、セルロートは、試合後にこう説明していたそう。
「ボールタッチしてから顔を上げると、(相手DF)ジョン・ストーンズがパスコースをブロックしていた。そこでもう一度ボールタッチしたが、それが悪すぎた。
(ボールを)右か左に運んで相手を動かしてから、パスを出すつもりだった。
自分があの場面で唯一したかったのは、アーリンにそれを届けることだった。
でも、パスは出せないと思って、シュートに切り替えた」
パスするつもりだったが、その直前のプレーをミスしたことでシュートへ切り替えたとのこと。
このプレーでセルロートは戦犯扱いされており、パートナーであるレナさんのSNSにも誹謗中傷が寄せられている(彼らには子供も2人いる)。
「死んでくれ」、「あいつ(セルロート)にノルウェーから出て行って、崖から飛び降りろと伝えろ」などとの酷いコメントもあり、レナさんはこのようなメッセージを出していた。
「ワールドカップは多くの喜びをもたらすけれど、同時に多くのヘイトも生み出す。
本当ならこんなの相手にしたくないけれど、こうしたコメントを目にすると、どうしても触れずにはいられない。どんな状況であれ、こうしたコメントを書き込む前に、もう一度よく考えてほしい」
この件について、元ノルウェー代表のムシャガ・バケンガは「バカどもとの終わりなき戦い。それなりの報いがあると思い知らせるべき」としつつ、警察のヘイトクライム担当部署に相談するよう呼びかけた。
また、ストーレ・ソルバッケン監督は「悲劇的だ。これが我々の生きている世界。だからこそ、選手たちにはSNSから距離を置くように伝えている」と述べていた。
筆者:井上大輔(編集部)
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