ブラジルで、「負傷させた相手選手の回復期間と連動する」異例の出場停止処分が下されたとのこと。その処分を受けたのは、インテルナシオナウに所属するDFヴィクトル・ガブリエウだ。
ヴィクトル・ガブリエウは、7月22日に行われたブラジル全国選手権のクルゼイロ戦で、対戦相手のメンバーの一人であったFWガブリエウ・ペックに激しいタックルを見舞い、レッドカードを受けて一発退場となった。
そしてガブリエウ・ペックはこのプレーで左の脛骨を骨折した。彼は今夏MLSのLAギャラクシーからクルゼイロへ加入したばかりで、この試合が新天地でのデビュー戦だったという。
試合はクルゼイロが勝利したものの、彼らはクラブ記録となる1200万ドル(およそ20億円)で獲得した新戦力が初戦で長期離脱してしまうという痛手を負ってしまった。
『reuters』などの報道によれば、ブラジルのスポーツ司法最高裁判所は7月28日、この事件は「通常の試合数による処分では不十分」だと判断したという。
そしてその裁定では、ヴィクトル・ガブリエウの出場停止期間を「ガブリエウ・ペックがトレーニングへ復帰できるまで」と設定。ただし、その最長期間は180日とされたとのこと。
ペックが半年以内に医学的な許可を得て練習へ戻れば、その時点で処分が解除される。それ以上に時間がかかっても、ヴィクトル・ガブリエウの出場停止は最長6か月までとなる。
ただ、この決定については上訴も可能であるとのこと。
通常ならば、悪質なタックルへの処分はサッカー協会が決めた規定の下、一定の試合数で決められることが多い。
しかし今回は「被害を受けた選手が実際にピッチへ戻るまで、加害選手もプレーできない」という裁定となった。サッカーにおけるルールと、実社会における裁判での決定の違いが浮き彫りになった出来事であるといえよう。
筆者:石井彰(編集部)
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