近年、サッカー界ではヘディングによる頭部への影響が懸念されており、セリエAのコモがユース年代でヘディングを制限する方針を決めたことは話題を集めた。
そのコモは、ピッチ内外でイタリアのサッカー界を席巻している。
2016年に再度破産した後、セリエDから再建することになったが、2019年に億万長者のハルトノ兄弟がクラブを買収。その後、チームはトップリーグであるセリエAへと昇格した。
世界的パサーだった元スペイン代表セスク・ファブレガスが監督を務めるコモは、昨季のセリエAで4位と躍進し、UEFAチャンピオンズリーグ出場権を獲得。
そうしたなか、新たに打ち出した方針が物議を醸している。
特に注目されているのが、シーズンチケットホルダーに課される観戦義務。
「クラブへの事前連絡や正当な理由なくホームゲームを3回以上観戦しなかった場合、更新権を失う可能性がある」というものだ。
また、指定されたアウェイエリア以外でのアウェイチームのユニフォームやグッズなどを着用することも禁止した。
「アウェイスタンドを除くスタジアムの全エリアにおいて、アウェイチームのユニフォーム、マフラー、その他の関連グッズを身に着けている人の立ち入りは許可されない。試合中にそのような人物を退場させる権利を留保する」
この件について、オーナーであるミルワン・スワルソ(インドネシア人)は、「多くの誤解が生じている」とSNS上で声明を発表した。
「規定の最低試合数を観戦しなかったからといって、シーズン途中でシーズンチケットが失効するわけではない。翌シーズンにシーズンチケットを更新する権利を失う。
他のルールについても同様。もし割り当てられた座席が、コモサポーターではない人物によって定期的に使用されていることが判明した場合、翌シーズンのシーズンチケット更新権を失う。
対戦相手のチームカラーの着用禁止を求めた件は、シーズンチケットホルダーが対象者。シーズンチケットはコモサポーターのためにある。
完売になる試合が多く、スタジアムに行きたくてもチケットを入手できないコモファンが多くいるなか、なぜ対戦相手のサポーターに席を与えるためにコモのシーズンチケットホルダーになるのか。
当然ながら、これは子供には適用されない。たとえどのチームの選手であっても、ヒーローを応援する子供たちの体験を台無しにするつもりはない。
誤解をなくし、今回の措置の裏にあるスピリットを理解してもらうのが目標。コモを愛し、チームを応援したいと願う人々のためにシーズンチケットを確保したい」
現地紙によれば、最も熱心なサポーターを守ろうとするこの取り組みは、チケットの転売対策とも密接に関連しているとのこと。
なお、コモ市の人口は8万人ほどで、現在のホームスタジアムは、収容人数が約12,000人。昨年にはスタジアム再開発に向けた計画を立ち上げている。
筆者:井上大輔(編集部)
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