フランス杯のアウェイが「タヒチ」

フランスにおける天皇杯のような大会「クプ・ドゥ・フランス」には本土のクラブだけが参加しているわけではない。フランス領ポリネシア、ニューカレドニア、レユニオンなど、世界各地のフランス海外領土のクラブにも出場資格がある。

その結果、とんでもないアウェイゲームが生まれる。2024-25シーズン、フランス4部のUSアヴランシュはタヒチのASドラゴンとのアウェイゲームを引き当てた。その遠征距離はおよそ1万6000km。

もちろん移動費はフランスサッカー連盟が負担するものの、アマチュア選手たちは仕事を休んで太平洋の楽園まで向かわなければならない。結果は2-2からPK戦で敗退。アヴランシュにとっては信じられないような旅になった。

C・ロナウドと戦いたくて移籍→「違うクラブでした」

コンゴ共和国代表FWティエヴィ・ビフマは2024年、イランのエステグラル・フーゼスターンへ加入した。移籍を決めた理由は明確だった。「クリスティアーノ・ロナウドと対戦したい」というものだ。

スケジュールを調べると、「エステグラル」がACLでロナウド擁するアル・ナスルと対戦する予定になっていたからだ。

ところが加入後、同じコンゴ民主共和国代表選手のガエル・カクタから電話を受ける。そのカクタが所属していたのはテヘランの名門エステグラルFCである。

しかしビフマが契約したのは、数百km離れた別クラブ「エステグラル・フーゼスターン」だったのだ。本人は後に「エステグラルという名前のクラブが2つあるとは知らなかった」と明かしている。

アウェイに行けない「刑務所チーム」

ウェールズの下部リーグには、「HMP Prescoed」という異色のクラブが存在する。「HMP」はHer Majesty's Prison、つまり刑務所だ。しかも選手は刑務官ではなく、実際に収容されている受刑者である。

彼らが抱える問題はアウェイゲーム。当然ながら、選手たちを刑務所の外へ遠征させることはできない。そのためアウェイ扱いの試合も自分たちのグラウンドで行うが、規定上は0-5の敗戦扱いとなり、さらに勝点3を減点される。

つまり、どれだけホームゲームで勝ってもシーズンの理論上最高勝点は「0」。実際、あるシーズンには14試合で5勝1分を記録しながら、最終勝点は「-5」だったという。

全26試合で敗戦…ホテルの駐車場で練習したクラブ

カリブ海の島国アンティグア・バーブーダから、米国リーグへ挑戦した「アンティグア・バラクーダ」。
当初は夢のようなプロジェクトだったが、2013年には財政難から本拠地を離れざるを得なくなり、米国本土でシーズンを戦うことになる。

選手たちはフロリダ州タンパのホテルで共同生活。狭いミニバスで10時間規模の移動を繰り返し、練習場すら確保できず、ホテルの駐車場でトレーニングしたこともあった。

結果は26試合26敗。一度も勝点を得られないままシーズンを終えた。

FC琉球の背中に「うんこミュージアム」

世界の奇妙なクラブを紹介するこの記事には、日本からもFC琉球が登場している。理由の一つは、沖縄という特殊な地理条件だ。日本列島から離れた沖縄を本拠とするため、アウェイゲームのたびに長距離移動が必要になる。

しかしさらに注目されたのは、2025年のユニフォームスポンサーだった。背中に入ったのは「うんこミュージアム」。

文字通り「うんこ」をテーマにした日本の体験型施設であり、海外のメディアから見ても相当なインパクトだったようだ。世界を探しても、「UNKO」を背負って戦うプロサッカークラブはそう多くはない。

試合後のバスに「かゆみ粉」を散布

西アフリカ・ベナンで起きたのは、聞いているだけで体がかゆくなりそうな事件。バニ・ガンセはロト・ポポとのアウェイゲームを終え、約10時間のバス移動で帰路につこうとしていた。

ところが車内に入った選手やスタッフが一斉に激しいかゆみを訴えた。その原因は座席に散布された工業用の「触ると痒くなる粉」だった。

ロト・ポポのファンは、バニ・ガンセ側がピッチ上に「怪しい物質」を撒いたと信じていたという。そして、その仕返しとして行われた嫌がらせだったそうだ。

しかもロト・ポポ側は、「バニ・ガンセが撒いた怪しいものは、我々の聖水によって無力化させたんだ」と主張していたとか。サッカーというよりも「呪術対決」だった。

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