「サッカーの試合を無料で見られる」という言葉で金銭をだまし取るサイバー詐欺が、スペインなど様々な国で相次いでいるとのこと。
『MARCA』などによると、同国の治安当局グアルディア・シビルは、リーグ戦の開幕時期に合わせて拡散している新たな詐欺手口について警告したという。カンタブリア州では、8月末のわずか数日間だけで7件の被害が確認され、被害総額はおよそ2万5000ユーロ(日本円で480万円ほど)に達したという。
その手口のポイントは「無料配信」を装った偽アプリだという。犯人側はSNSやWEBサイトを通じて、「試合を無料で視聴できる」「ライブ中継が見られる」などと宣伝するリンクを拡散する。
そしてユーザーがそのリンクを開くと、サッカー中継や試合速報を見るためのアプリを装ったファイルのダウンロードを求められる。ただし、実際にインストールされるのは悪意のあるソフトウェアが入ったアプリ。
これが一度スマートフォンに入ってしまうと、ウイルスはバックグラウンドで動作するようになるという。ユーザーが気付かないうちに端末を遠隔監視し、入力したクレジットカードや決済の情報を盗み取る仕組みになっているとのことだ。
スマートフォンのキーボード入力を監視できるため、各種のIDやパスワードだけでなく、銀行アプリなどで入力した認証情報まで盗まれる可能性がある。また画面を撮影したり、インストール済みアプリのセキュリティ対策を回避したりする機能も持つ。さらにネットバンキングのログイン情報や秘密鍵まで入手され、銀行口座から現金を抜き取られる場合もあるとのこと。
グアルディア・シビルによれば、サッカーシーズンのスタートとともに、こうした不正リンクの拡散が増加しているという。日本でもDAZNで配信されていない天皇杯の試合日などで「無料で試合が見られる」と書かれたXの投稿が流れることがある。
犯罪者にとって、消費者の「見たい」「できれば無料で」という欲は格好のターゲット。サッカーシーズンのスタートという時期だけに、ファンの欲求を刺激するような甘い文面には注意したいところだ。
筆者:石井彰(編集部)
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