フランス・リーグアンの名門リヨンに加入した日本代表FW中村敬斗が、早くも新天地で存在感を示している。

16日に行われたUEFAヨーロッパリーグのアンデルレヒト戦で初先発を果たすと、22分に移籍後初ゴールを奪取。さらに2-1の勝利に貢献し、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれた。

『Lyon Foot』は、この起用がリヨンの攻撃システムを変える可能性があると伝えている。その背景にあるのは、直近2試合の違いだという。

4日前のパリFC戦、リヨンは4-4-2のダイヤモンド型を採用したものの、攻撃が中央に偏ってチャンスを作れず0-0に終わった。パウロ・フォンセカ監督も「チームはオペンダやヌアマにボールを届けるための前進ができなかった」と課題を認めていた。

そしてアンデルレヒト戦では先発8人を入れ替え、4-3-3へ変更。中央にロイス・オペンダ、右にカイル・ブダシュ、左に中村を置いた。

そしてブダシュが右で仕掛けた流れからノア・ナルテイが先制点。22分には中村が左から中央へ切れ込み、相手に当たったシュートがゴールへ吸い込まれた。左右のウイングを起点に、前半だけで2点を奪うことに成功した。

スピードとドリブルで剥がすブダシュに対し、中村は味方との連係と中央へ入り込む動きを得意とする。タイプの違う2人を左右に並べたことが、攻撃に幅を生んだとメディアは評している。

フォンセカ監督も、その判断力を評価しており、「敬斗は必ずしもドリブラーではないが、良い判断ができる選手だ。ボールをあまり失わず、いつ仕掛けるべきか、いつ保持すべきか、それぞれのプレーを選ぶタイミングを理解していた」とコメントしていたそう。

本人もヨーロッパリーグの試合後に手応えを口にしたとのこと。

「このシステムでプレーするのが好きです。動きながらゴールを狙えるし、パスを出したり、動きを作ったりできる。このスタイルは本当に自分に合っています」

「オペンダやブダシュとは練習で連係を築けています。たくさん話していますし、2人はサッカーを理解して、プレーを感じ取れる選手なので、合わせやすいです」

もちろん4-3-3が基本形に固まったわけではない。オセール戦は4-4-2で3-1と勝っており、現地でも1試合で結論を出すのは早いと見られている。ただ、両翼にタイプの異なる選手を配することで、中央のオペンダにスペースが生まれるというメリットもあると伝えられており、戦術的なバリエーションが生まれたとも。

初先発初ゴールで90分を戦い切った中村は、リヨンの攻撃を立て直すための新しい選択肢になりつつあるようだ。

筆者:石井彰(編集部)
画像提供:Getty Images

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