J1のファジアーノ岡山は28日、第21期(2025年7月1日~2026年6月30日)の経営状況と今後の取り組みについて発表した。

この日に定時株主総会を開催し、事業報告および決算書類が承認された。なお、第21期は2025シーズン後半戦と、シーズン移行に伴って開催された「百年構想リーグ」を含む変則的な決算期間となっている。

第21期の営業収入は39億4000万円、営業費用は37億9700万円で、営業利益は1億4300万円、当期純利益は1億100万円となった。

特に広告料収入16億6900万円、入場料収入6億4300万円、グッズ収入4億9800万円はいずれも過去最高を記録。協賛社数・協賛金額の増加に加え、ホームゲームでのフレックスプライス導入やグッズ販売の伸長などが収入増につながったという。

一方、クラブはJ1定着を見据え、選手・チームスタッフの人件費や遠征費、合宿費などチーム関連費にも積極的に投資。

第20期に続いて利益を確保したものの、これまでに蓄えた利益については、2026-27シーズンのチーム強化資金として「明らかにフェーズを変える年」と位置付け、積極的に投入する方針を示した。第22期は最終的に赤字となることを見込んだ予算編成としている。

また、クラブは現状の課題として、J1昇格を機に新たに関心を持ったファンがスタジアムで観戦する機会を得にくい状況を挙げた。

百年構想リーグにおけるJリーグIDの新規増加数がJ1クラブの中で低い水準にあり、その背景には現スタジアムの収容人数と収容率があると分析。実際、クラブはホームエリアで長期間チケット完売が続く状況を公表しており、集客面での成長機会をどう広げるかが今後のテーマとなる。

さらに、2026年7月の株式会社設立20周年を機に、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)も新たに制定。クラブ理念「子どもたちに夢を!」を不変のものとし、ミッションに「地域とともに未来を拓き、岡山の誇りとなる」を掲げた。

J1定着だけでなく、育成や海外との接続、地域連携、スポーツ環境の充実などを通じ、地域により大きな社会的責任を果たすクラブを目指していくという。

筆者:奥崎覚(編集部)

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