第三回~ 南欧・東欧編(2)
さて、今回は南欧・東欧編の第2弾。前回よりも“ちょっと有名な"選手達の登場だ!
名前 |
ヴァシリス・クツィアニクリス
Vasilios Koutsianikoulis
Βασίλης Κουτσιανικούλης |
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国籍 | ギリシャ |
生年月日 | 1988/8/9 |
身長/体重 | 168cm/65kg |
所属 | PAOK所属 |
ギリシャは、EURO2004優勝時の戦術から強固なディフェンスという印象ばかり捉われがちなのだが、ディフェンス陣で世代交代ができたのはパパスタソプロス(ジェノア)くらいのもので、育っているのはむしろ攻撃の選手ばかり。
ニニス(パナシナイコス)、ミトログル(オリンピアコス)といったU-17年代から注目を浴びている選手を筆頭に、1987~1990年生まれの選手が何人も代表で試されている。ギリシャ代表というチームは、2年間のA代表召集メンバーを全員あつめても30人程度な小さなチームを好むため、レーハーゲル監督には珍しい大抜擢なのだ。そのなかでも、ここ1~2年でオススメなのがクツアニクリスである。
U-19代表時代から将来を嘱望されていたクツィアニクリスは、イラクリス・ハルキアスというドマイナーなチームでプレーしたのち、2007年夏にエルゴテリスへ移籍。2007年のU-19EUROで活躍し、2008年5月には19歳でA代表候補入りを果たした。一見すれば正統派のシンデレラ・ストーリーなのだが、クラブでは2007-2008シーズンに12試合0ゴールと、まだまだ代表選手に相応しい成績を残せていない中でのA代表選出だった。昨シーズンようやく4得点をあげ、U-21の枠に納まらない高い実力の片鱗を見せつけた。今夏からはPAOKサロニカへ移籍したことで、クラブシーンでの飛躍に期待したいところだ。
ギリシャのセカンドトップやウインガーというと、ハリステアスやフリストドゥロプロスといった、大柄のわりにスピード、技術を兼ね備えたタイプが多く、どちらかというと身体能力をいかした突破が多いので、アルゼンチン直系の技術、スピード、躍動感を売りとしたちびっ子ウインガーというのは大変貴重な存在だ。
背番号が19、若干長髪、168cm、どことなく容姿が・・ということでついたあだ名は“ギリシャのメッシ"。このこてこてぶり、期待するのに条件が揃いすぎているような?
P.S.
記事をかきあげた翌日に、ギリシャU-21代表としてリトアニアU-21代表戦で決勝点となるゴール。
UEFA.comでも賞賛されている。
名前 |
ミハウ・ヤノタ
Michał Janota |
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国籍 | ポーランド |
生年月日 | 1990/7/29 |
身長/体重 | 172cm/65kg |
所属 | フェイエノールト所属 |
ユース年代からフェイエノールトに所属。“ポーランドのメッシ"と呼ばれている。ポーランド代表のウインガーといえば、クジノヴェクの様にパワフルさや、イェレンの様に大柄で得点力のある選手が多く、裏を返せばヤノタは同国には数少ない貴重なタイプ。それだけに、期待の大きさはよほどのものだ。
姿勢の良いドリブルが特徴で、小柄な選手らしく細かいドリブルで相手を駆け抜けていく姿は技術的にトップレベルでやっていくのに遜色はない。事実、フェイエノールトでのプロ1年目はカップ戦で2試合2ゴールと高い技術を証明してみせた。
しかし、エールディヴィジレベルでもフィジカルは軽く、筋力が耐え切れずシュートをふかしてしまうことも多い。2009-2010シーズンはフェイエノールトの実質2軍扱いとされているエクセルシオールで“修行中"だ。
だが、かのブラジル代表ロビーニョもデビュー当時から“ペレの再来"、“ペレを越えた"と騒がれながらも、1日3食という食習慣がないことなどから筋力に課題を抱えており、シュートの際に踏ん張ることはできず、いつもふかしていた。課題は明確だけにヤノタにとっては“小さな障害"だろう。