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4日、FIFAとアディダスから、南アフリカW杯の公式試合球「ジャブラニ(JABULANI)」が発表された。
「ジャブラニ」とは、南アフリカ最大の民族集団であるズールー族の言語で公用語のひとつ、ズールー語で『祝う』を意味する。8枚の立体的なパネルで構成されたボールは、前回大会の公式球「+チームガイスト」よりもパネルが6枚少なくなり、より完全な球形に近くどのような条件下でもボールが安定した軌道を描くという。
デザインは白を基調に、南アフリカの公用語が11、70年のメキシコW杯で公式の試合球が採用されてから11代目、またサッカーが11人でプレーすることなどから、11色・11本のラインによるグラデーションで彩られている。なお、アディダス社のWEBサイト上では、ゴールドに輝くバージョンを含めた9色のジャブラニが発売されている。
なお、歴代の公式試合球は以下の通り。
歴代の公式試合球 |
1970 |
メキシコ大会 |
テルスター(TELSTAR) |
1974 |
西ドイツ大会 |
テルスター・デュアラスト(TELSTAR durlast) |
1978 |
アルゼンチン大会 |
タンゴ(Tango) |
1982 |
スペイン大会 |
タンゴ・エスパーニャ(Tango Espana) |
1986 |
メキシコ大会 |
アステカ(azteca) |
1990 |
イタリア大会 |
エトルスコ・ユニコ(ETRUSCO UNICO) |
1994 |
アメリカ大会 |
クエストラ(QUESTRA) |
1998 |
フランス大会 |
トリコロール(Tricolore) |
2002 |
日韓大会 |
フィーバーノヴァ(FEVERNOVA) |
2006 |
ドイツ大会 |
+チームガイスト(+Teamgeist) |
2010 |
南アフリカ大会 |
ジャブラニ(JABULANI) |
この中では、白と黒のクラシックなサッカーボールのイメージを作った名作、テルスターとタンゴ、そして日韓W杯のフィーバーノヴァ(写真)が印象深い。金色をベースに手裏剣をイメージしたという斬新なデザインが一際目を引いた。アディダス社のWEBサイトでは過去のボールと過去の名場面を振り返る事も可能だ。
一方、年々進化するサッカーボールを快く思っていないのが、シュートを防ぐ立場のGKたち。今年9月にも、レアル・マドリードのカシージャスが地元メディアに対して「限界が来ている」と不満を露にした。たしかに、例えGKグローブが究極的に高性能になったとしても、ボールを蹴った本人ですらどういった変化をするか分からないシュートが相手では、「守備範囲だから確実に止めろ」という方が酷である。(追尾機能付きのGKグローブが開発されれば話は別だが…)
ジャブラニでは、雨天時のグリップ性の向上、さらに“ブレ”を抑制するために、ボールの表面に特殊な凹凸加工が施してあるとのこと。今回は、11人のプレイヤーにとって、最高のボールであることを期待したい。
なお、Jリーグでも来季からジャブラニを公式試合球として使用することが決まっている。
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