昨日に引き続いて天候に恵まれたアンゴラ。大会3日目となる12日はグループCの2試合が開催された。
現地時間17:00キックオフの1試合目は、今大会のグループリーグの中でも1、2を争うビッグマッチ。3連覇を狙うエジプトと、現在アフリカ随一の勝負強さを誇るナイジェリアの対戦だ。
Egypt
Nigeria
今のナイジェリアの強さは、「無理をしない」ことを徹底していることにある。守備では全員が自陣に引くことも珍しくなく、人数をかけて守ることを重視。攻撃でも自陣での無理なパスは禁物で、奪われる可能性が高ければすぐに最終ラインに下げてやり直す。もしミケル、或いは両サイドの突破力がある選手にボールを上手く届けられれば、個人技を生かして速いカウンター。「個人の能力は高いが、集中力の欠如や雑なプレーが多く、特に守備に不安がある」というナイジェリアの性格にぴたりとハマっている。この戦術はユース年代に至るまで一貫して使用されているもので、若い選手が馴染むのも早いのだ。
エジプトはボールを効果的に繋ぐことが出来ず苦しみ、前半12分にナイジェリアの攻撃が炸裂する結果になった。自陣でボールを奪ってからミケルが素早く裏のスペースにパスを通す。それにオバシが右サイドから飛び出し、マークに来たファタラハを切り返しで突破、左足で豪快なシュートを決めたのだ。ナイジェリアが早くも1点のリードを奪い、この後も試合を支配した。
ところが、そのパワーバランスはナイジェリア自身のミスで変化することになってしまう。前半34分、後方からの長い縦パスで、モタエブが裏にスペースにすっと飛び出した。そこでナイジェリアのキーパー、エニュアマが前に出たが届かず、ゴールをがら空きにしてしまったのだ。モタエブはエニュアマを抜くと、守護神不在のゴールに蹴りこみ、試合は振り出しに戻った。
すると試合の展開は一変。弱気になっていたエジプトは、奪われることを恐れずにいつものボールも人も動くサッカーを展開し始める。特にタイウォの守備の弱さを利用し、ファティとモタエブが積極的に右サイドを抉り、ラインのギャップを狙って裏に飛び出す。そして54分にジダンのポストからアハメド・ハッサンのシュートを導くと、これがタイウォに当たって幸運な得点になった。
これで攻めなければならない立場になったナイジェリアに対し、今度は前半とは逆にエジプトがカウンターを決めていく。84分にモアワッドのドリブル突破から中央にボールが繋がり、途中出場のゲドがミドルシュートを決め、試合を決定付けた。
ナイジェリアは戦術的な強さは見せたが、最終ラインの裏への弱さ、軽率なミスがあり、さらに一旦ビハインドになってしまうと守備が薄くなり、それらの弱点が大きくクローズアップされてしまった。また焦りから独り善がりなプレーに走る選手も多かった。前半の強さと合わせて、チームの良さも悪さも前面に出た試合だったといえよう。
逆にエジプトにはそういった甘さはなく、守る時は集中力を切らさず、特に一番危険な最終ラインの裏のスペースは絶対に使わせなかった。ワールドカップにはここ数大会出られていない彼らであるが、こうした安定感がネイションズカップ2連覇を成し遂げた強さに繋がっているのだろう。
エジプト 3-1 ナイジェリア