ミランでロナウジーニョが復活を遂げる中、FWマルコ・ボリエッロの評価が急上昇している。リーグ戦での得点数こそ6点だが、スーパーゴールを量産。先日行われた20節のシエナ戦でのハーフボレーは、かつてのミランのエースストライカー、マルコ・ファン・バステンを彷彿とさせ、“新しいマルコ”はロッソ・ネロのエースの座を掴み取った。
【シエナ戦のスーパーゴール】
ボリエッロはミランのプリマヴェーラの出身。若くして期待を背負うも、シェフチェンコ、インザーギ、ジラルディーノらのスター選手に押し出される格好でレンタル移籍を繰り返す。2006年にはミラン復帰を果たすも、ドーピング検査で陽性反応を示して半年の出場停止。恋人が避妊薬の可能性を訴えて擁護するも、処分は覆らなかった。
転機は2007年に共同保有で移籍したジェノア。3トップの中央に陣取りゴールを量産。巧みなポストプレーと空中戦の強さを発揮して19ゴールを量産。得点王争いを演じてEURO2008の代表に選出された。EURO後には代表同様にジラルディーノを追い出す形でミランに復帰。エース候補として期待を寄せられるも開幕早々に怪我で戦線離脱。結果を残せずに失意のシーズンを送った。
今季は開幕から2トップでパトのパートナーとしてライバルをリード。システムが4-3-3へ移行するとジェノア時代のプレーが甦る。屈強な体躯と、左足でのキープ力で、堅実なポストプレーを披露。守備でも積極的な貢献を示し、パルマ戦での2得点(今季初得点を含む)を契機に指揮官レオナルドの信頼を獲得した。
【コピー?パルマ戦とジェノア戦でのスーパーゴール】
以降、また高難度のシュートも量産している。パルマ戦(2点目)とジェノア戦では、華麗なバイシクルを披露。シエナ戦では前述のスーパーハーフボレー。パルマ戦(1点目)、CLマルセイユ戦では、GKの股を抜く1対1シュートを成功させている。
ボリエッロの得点と内容 (2009-2010シーズン、2010年1月20日時点)
また、ロナウジーニョとの連携は日を追うごとに向上している。リーグ戦6ゴール中、3ゴールがロナウジーニョのアシストから。高難度のクロスに食らいつくプレーが、ロナウジーニョ、ピルロ、ベッカムら“パスの供給源”から次々とボールを引き出している。また、前線の確実にキープし起点を形成することができるため、チームが押し込まれてもボリエッロに預ける事で、カウンターやボールキープによるなど、臨機応変に柔軟なプレーを可能にしている。
今後ゴールを量産すれば、ヴィエリ、トーニと続いた“世界最高のCF”の系譜を引き継ぐ可能性もあると言われている。本人は「代表に選ばれたい」と夢を語っているが、プレー内容を代表監督のリッピが注目しているのは間違いない。イアクインタ、ジラルディーノ、パッツィーニ、そして帰化後の代表入りが噂されるアマウリ。ワールドカップ出場を掴み取るには、リーグ戦15ゴール以上、そしてCLでの印象的な活躍が必要だろう。しかし、現在のボリエッロの状態を考えれば決して不可能な目標ではなく、ワールドカップ出場を切望するベッカムとロナウジーニョの存在も大きい。南アフリカのピッチへ向け、まずは週末のミラノ・デルビーで真価が問われる。