本日2試合が行われるグループCは、既にエジプトが2連勝で決勝トーナメントを決めており、残りの1つの枠をベナン、ナイジェリア、モザンビークの3カ国が争う。今日はどちらも結果が欲しいナイジェリアとモザンビークの試合をピックアップした。
Nigeria
Mozambique
余談だが、3試合目にしてモザンビークの選手数名のユニフォームに書かれている名前が変更されていた(ロボ→ミロ、ペレンベ→ドミンゲス、ムクアナ→パイト、ビラ→ジェニトの他、ティコ・ティコも元々は違う名前が入っていた)。しかしフォーメーション図では1、2節と同じ名前を使用することをご了承願いたい。
アフリカ大陸屈指の強豪であるナイジェリアと中堅国以下のモザンビークの力の差は明らか。ナイジェリアは第2節でキャプテンであり守備の柱であるヨボを怪我で失ったが、選手の層は厚く、実践するサッカーを変えない。それは、相手が格下であろうとも同じ。つまり、この試合でもナイジェリアは「しっかり守りカウンターを仕掛ける」、という戦い方で臨んだ。
ナイジェリアの戦術はピタリと的中する。モザンビークは基礎技術に欠ける選手が多いため、しっかりと守っていれば勝手にボールを失う。その結果、より高い位置からの攻撃を開始することができ、効果的なカウンターを仕掛ける事ができたのだ。そして、前半終了間際の45分、バイタルエリアでオデムウィンギーがボールキープ。シュートコースを見つけて左足を振りぬき、ゴール左隅に先制ゴール決めたのである。とはいえ、決してモザンビークは押されてばかりではなく、「点を取ろう」という気持ちの感じられるプレーを見せていた。様々な攻撃の選手が積極的にミドルシュートを放ち、何度もエニュアマを脅かす。特に34分のムクアナの無回転シュートは鮮やかであった。
しかし、モザンビークの最終ラインは不安定で軽率なミスが非常に多く、後方での繋ぎが雑でみすみすボールを失うことがネックとなっていた。後半開始直後の2分。攻撃しなければならないモザンビークが、不安定な最終ラインの位置を高く上げると、ナイジェリアのカウンターが炸裂。左サイドでボールを持ったオバシがスルーパスを送り、ヤクブがスペースに飛び出してペナルティエリアへ侵入。グラウンダーでクロスを送とオデムウィンギーがゴールに流し込み、本日2点目を獲得。ナイジェリアがリードを広げる結果となったのである。
2失点目はモザンビークにとって致命的だった。決勝トーナメント進出には勝利が必要なため、少なくとも3点が必要な状況に陥る。徐々にモザンビークの選手のなかに戦意喪失し始める者が現れたのである。技術的に格下な上に、メンタルが崩壊しては、強固なナイジェリアの守備を崩せはない。
84分、集中力の欠如からかコーナーキックからのこぼれ球をムクアナが処理し損ね、ボールをミケルに渡すという大ポカを犯す。ミケルのシュートはラファエウが弾いたが、詰めたマルティンスが放ったシュートがネットを揺らし3-0。試合が決まり、勝ち点6に到達したナイジェリアが、他会場の結果に関わらず決勝トーナメント進出を決める結果となった。モザンビーク、そしてエジプトに敗北したベナンがグループリーグで大会を去ることになる。
モザンビークは、選手の技術レベルではかなり劣っていたが、個性的な選手がおり魅力があるチームだった。結果は1分2敗だったとはいえ、それでも実力以上の力と存在感は見せたと言っていいだろう。
ナイジェリア 3-0 モザンビーク
エジプト 2-0 ベナン

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