勝った方がベスト16へ大きく近づく一戦は、監督の差が見事に現れたものとなり、メキシコが完勝で勝ち点3をゲット。フランスはグループリーグ突破が厳しくなった。下記は、メキシコ戦でのフランス代表の出場選手を個別に評価したものである。
■No.1 ユゴ・ロリス 【GK】 5.0
全ては彼の責任ではない。CBが破られ続けているなか、あれだけの広大なスペースをカバーするのは不可能というものだ。
■No.2 バカリ・サニャ 【RB】 5.0
中盤の守備意識の低さに足を引っ張られ続けた。彼自身の出来が特別悪かったとは思えない。
■No.3 エリック・アビダル 【CB】 3.5
失点の場面はオフサイドだったとは言え、それ以外の場面でも何度も一対一で不安定さを見せ、裏も何度も取られかけた。PKを与えた場面も飛び込むべき場面ではなかった。
■No.5 ウィリアム・ギャラス 【CB】 4.0
最終ラインを統率しなければならない立場。あれだけ失点をしかねない形を続けてしまったのは彼の責任も大きい。
■No.7 フランク・リベリ 【OH】 4.5
何度も何度も突破を仕掛けてこじ開けようと頑張ってはいたが、ファウルを貰おうとする場面も多く、セットプレーもゴールに繋げられなかった。
■No.10 シドニ・ゴヴ 【RH】 3.5
何もせず、何も出来ず。守備にすら貢献できなければいないのと同じ。
■No.13 パトリス・エヴラ 【LB】 4.5
前半は著しく悪かったというわけではないが、終盤はバレーラに完全に敗北。2失点目は彼のサイドを破られたため。
■No.14 ジェレミ・トゥララン 【DH】 4.5
最初からフル稼働し、プレスに、サイドのカバーにと激しく労働したが、最後にツケが回ってきた。しかしスプリントが多かったとは言え、10kmも走っていないのに息切れするとは彼らしくない。
■No.15 フロラン・マルダ 【LH】 5.0
終盤まで何とか仕掛けようとはしていたが、結果には繋がらなかった。守備はおそらく最初から期待されていなかっただろう。空回りしたものの奮闘していたことは評価したい。
■No.19 アブ・ディアビ 【DH】 4.5
前半から切り替え速く攻守にハードワークを求められ、終盤に完全に息切れ。チームの犠牲となった。
■No.21 ニコラ・アネルカ 【FT】 4.5
彼自身の仕事は全うした。チームが彼の動きを生かせるような形になっていないのが不憫である。とはいえトゥラランが警告を受けて次節出場停止になってしまったのは、彼がフリーキックを壁に当ててカウンターを受けた所為。
■No.11 アンドレ=ピエール・ジニャック 【FT】 4.5
あのような状況で彼を投入するのは酷というもの。選手の個性を無視した采配の犠牲者であり、ただ同情するのみ。
■No.20 マテュ・ヴァルビュエナ 【RH】 4.5
デシャンは「彼は動きすぎるから」といって一旦は干したが、自由に動いて相手を掻き回す彼の才能を見直して起用、マルセイユを優勝に導いた。ドメネクは逆に個性を生かさず、ただピッチに立たせたのみ。