H. Tel-Aviv
1
0-2
1-1
3
Lyon
エニャアマ(PK) 79'


得点者
7'
36'
90+4'
M・バストス(PK)
M・バストス
ピャニッチ

国内リーグのダービーマッチに負けた直後でどん底のチーム状態であったリヨンが3点を奪って、アウェイでの試合を勝利で終えた。

リヨンは非常に現実的な手堅いプレーで戦った。あまり攻撃に人数をかけ過ぎず、無駄な繋ぎを避け、ウイングの個人能力と中盤のプレス耐性を生かし、シンプルな長いボールで組み立てる。ローリスクな手段でなりふり構わず勝負を賭けたのである。その結果、7分に右サイドからのパスを受けたバイタルエリアのシェルストレムがダイレクトに裏に出し、ブリアンの飛び出しを導いてPKを獲得。早い時間に先制すると、さらに37分にもコーナーキックのこぼれ球をバストスが叩き、ロッキの背中に当たってゴールに吸い込まれるという幸運な得点でリードを広げた。後半には1点を返されたものの、ロスタイムに得点を追加して試合を決めた。

しかし、ハポエルも精一杯のパフォーマンスは見せた。選択した戦術は「相手の弱点であるサイドバックとボランチの間のスペース、特にシェルストレムとシソコの間を、主にドリブルでアクセントが付けられるヴェルムトが狙って基点を作る」「ボールを繋ぎつつ隙を狙って、1ポジション飛ばしたパスでFWを裏に走らせる」という2点。良くリヨンを研究したことは見て取ることが出来、実際にこの戦術はかなり機能した。問題はやはり早い時間に失点を重ねてしまったことと、選手個々の能力の問題で、戦術の機能性の割にチャンスに結びつかなかったこと、そしてリヨンに完全に狙われてしまった「最前線のリスキーな位置でインターセプトされやすい横パスを回してしまう」ことである。

また得点が奪えなかったことによって、リヨンに終盤ウイングを下げられてしまい、当初の狙いをカバーされる場面が終盤に増加。78分にPKで1点を返した後は一時チームが元気になった時間帯があったものの、審判の神経質な笛や運動量の減少、前述のリヨンの守備戦術変更によって追加点を奪うことは出来なかった。


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