2010年10月11日(月) - イースター・ロード
Scotland
1
0-0
1-2
2
Iceland
マグワイア 75'

得点者
74'
80'
シグルズソン
シグルズソン


前半、第1戦を1-2で落としたスコットランドがホームの大歓声を受けながら押し気味に試合を進め、アイスランドが耐える展開。シュートをDFがゴールライン上でクリアするなど、スコットランドの先制点はいつ生まれてもおかしくないように見えたが、アイスランドも機を見ては正確なミドルシュートでスコットランドゴールを襲った。お互いパスの精度を欠くなど雑な面も見られ、スコアレスのまま試合は後半へ。

先に動いたのはアイスランド。前半スコットランドに好きなようにやらせてしまったこともあってか、後半頭からヨハネソンとシグソルソンに代えて、フィンボガソンとパルソンを投入。ハーフタイムでの戦術確認・引き締めの効果もあり、前半ほど一方的な流れにはならなくなった。

そして74分、グズムンドソンからのパスを受けたシグルズソンがドリブル。左斜め45度からファーサイドへ巻くミドルシュートを上手く決め、押されていたアイスランドが先制した。ところが、スコットランドはその直後、アバディーン所属のFW、クリス・マグワイアの驚異的なキックオフゴールが飛び出し【動画】、わずか1分で同点に追いつく。このスーパーゴールにスタジアムの雰囲気は一気に加熱。スコットランドが勢いを買って攻め立てた。しかし80分、今度はシグルズソンの“ロケット”が炸裂。30メートル級の弾丸シュートは見事ゴール右上隅へ突き刺さった。この2つ目のアウェイゴールが決め手となり、試合は1-2で終了。トータルスコア4-2でスコットランドを退けたアイスランドが、15回目の挑戦で初めてU-21欧州選手権の決勝大会進出を決めた。


相手に恵まれたようにも見える今回の快挙だが、アイスランドは前回王者のドイツをグループリーグ敗退に追いやってのプレーオフ(16強)進出。しかも、今年8月のドイツとの直接対決ではホームで4-1の快勝を収めており、地力を持っていることはたしかだろう。

彼らの特徴は、言うなれば「走らないサッカー」。4-2-3-1のゾーンを攻守において徹底し、ただ一人自由を与えられたトップ下のシグルズソンが攻撃にアクセントを付ける。前の選手を追い越していく動きが少なく変化には乏しいが、その一方で味方の位置を把握しやすいため、ボールタッチが決して柔らかいとはいえないアイスランドの選手でもワンタッチ、ツータッチでボールを回すことができていた。もちろん、選手の技術レベルが上がってきていることも間違いない。2得点のシグルズソン(ホッフェンハイム)やグズムンドソン、シグソルソン(以上AZ)を筆頭に中小のクラブで活躍中の選手が少なくないほか、途中出場したパルソン(リヴァプール)のようにビッグクラブに引き抜かれる選手も出てきている。特筆すベきは、彼らのシュートの正確性だ。サンマリノが同グループだったとはいえ、8試合で29得点を記録。これはグループ1位のチェコ、同3位のドイツを上回り、グループステージ全体で見てもトップの数字。この試合でも中長距離から積極的にシュートを放ち、2ゴールを挙げている。

アイスランドの黄金世代ともいえる彼らがこれからどのように成長し、未来を築いていくか。まずは来年6月にデンマークで行われる決勝大会を楽しみにしたい。



2010年10月11日(月) - スウェードバンク・スタジアム
Sweden
1
1-0
0-1
1
Switzerland
P・ベングトソン 15'
得点者
47' ベン・ハリファ


2戦トータル5-2で、スイスが決勝大会へ。

(筆:Qoly編集部 O)

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